鍼治療など代替療法が増加 - アメリカ

「医療瞑想?臨床ヨガ?代替療法が主流になります」という記事がアメリカのニュースサイト「ニューヨーク・タイムズ」に掲載されています。(The New York Times 2024.2.2)

代替療法というのは現代医学である西洋医学に対して、それを補完する医療として存在しているものです。

鍼灸やあん摩・マッサージ・指圧を始め、カイロプラクティックやヨガ、アーユルヴェーダなどが良く知らせていますね。

また、瞑想や気功といったものや、サプリメントなどの健康食品なども含まれます。

現代医学である西洋医学に対し、広い意味での東洋医学全般が「代替療法、代替医療」と呼ばれることもあります。

鍼灸は医療ではありますが、東洋医学の分類ですので、代替療法として扱われることが多いでしょう。

 
今回の記事では、アメリカにおいて、20年ほど前では2割程度の利用しかなかった代替療法が、この20年で2倍ほどになってきていると書かれています。

医療に急激な変化が起きているという表現もされています。

そのことが書かれている部分を下記に引用いたします。

A sharp shift in health care is taking place as more than one-third of American adults now supplement or substitute mainstream medical care with acupuncture, meditation, yoga and other therapies long considered alternative.
In 2022, 37 percent of adult pain patients used nontraditional medical care, a marked rise from 19 percent in 2002, according to research published this week in JAMA. The change has been propelled by growing insurance reimbursement for clinical alternatives, more scientific evidence of their effectiveness and an increasing acceptance among patients.

要点は下記の通りです。

・現在、アメリカの成人の3分の1以上が、鍼治療、瞑想、ヨガ、その他の代替療法と長年考えられてきた療法で主流の医療を補完または代替しているため医療に急激な変化が起きている

・JAMA誌に発表された研究結果によると、2022年には成人疼痛患者の37%が非伝統的医療を利用し2002年の19%から顕著に増加した

・この変化は、臨床代替品に対する保険償還の増加、その有効性のより多くの科学的証拠、および患者の間での受け入れの増加によって推進されている

 
代替医療を試す理由の一つとして、「西洋医学では治らなかったから」というものがあるかもしれません。

あるいは、「西洋医学では治す方法がないから」という理由もあるでしょう。

しかしながら、本来の医療としては、西洋医学も代替医療も、その一方を否定する話ではなくて、病気の改善のためにそれぞれに適した方法を選んでいきましょう、というのが理想ではないかと思います。

 
アメリカにおける鍼灸治療については当サイトでも数多くご紹介してきました。そちらもあわせてご参照ください。

 ⇒ 鍼治療が痛みの治療として主流に - アメリカ

 ⇒ 薬の代わりに鍼治療で痛みを軽減 - アメリカ

 ⇒ 鍼灸は慢性的な緊張性頭痛を軽減する可能性あり - アメリカ CNN

人間が本来持っている「自然治癒力」をうまく活用する東洋医学や鍼灸治療は、医療の現場においても、痛みの鎮静や炎症の軽減など、特定の役割を目的として、これからも使われていく機会が増えていくかもしれませんね。

 
今回の記事の詳細については「ニューヨーク・タイムズ」のサイトをご参照ください。

◆The New York Times – Medical Meditation? Clinical Yoga? Alternative Therapies Go Mainstream.
https://www.nytimes.com/2024/02/02/health/medical-alternative-meditation-acupuncture.html

 
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