「安定狭心症患者に対する鍼治療のRCT 薬物療法に針治療を併用すると症状が軽減する」という記事が日経メディカルのサイトに掲載されています。(日経メディカル 2019.8.19)
慢性の安定狭心症の患者さんに対して、通常の治療である薬物療法と合わせて、鍼治療をしていくことで、発作の頻度が低下したり、痛みが軽減するとのことです。
この内容は「JAMA Intern Med誌 電子版」に2019年7月29日に掲載されたようです。
「JAMA Intern Med誌 電子版」は、アメリカの医師会が毎月印刷する査読付き医学雑誌ですね。
この研究は、中国成都大学による研究で、慢性の安定狭心症に対する鍼治療の影響について検討するランダム化比較試験(RCT)を行ったとのことです。
研究についての詳細が記載された部分を下記に引用させていただきます。
中国の医療機関5カ所で外来患者と入院患者から参加者を募集した。対象は、年齢が35~80歳で、米心臓病学会(ACC)と米心臓協会(AHA)の診断基準に合致する慢性安定性狭心症患者。発症から3カ月超が経過しており、狭心症の発作が週に2回以上ある、症状に変動が見られないこととした。心筋梗塞を起こしたことがある患者、重度心不全、心臓弁疾患、重度の不整脈、心房細動、心筋症、精神疾患などがある患者は除外した。
公開されている記事の一部は上記の通りですが、日経メディカルのサイトにて会員登録後、ログインすることで記事の全文が閲覧できます。
狭心症や心臓の疾患に対する鍼灸治療については、当サイトではあまりご紹介しておりませんが、循環器系や自律神経系の疾患に対する鍼灸活用のケースはいくつかご紹介させていただきました。そちらも是非ご参照ください。
⇒ 高血圧の低下に鍼灸の効果の可能性が - 米カリフォルニア大学
鍼灸治療が循環器系や自律神経系に与える影響の仕組みについては、まだまだ解明されていないようですが、何らかの影響を与えることは間違いなさそうですね。
当サイトでもご紹介していますが、NIH(米国 国立衛生研究所)の見解としては、鍼灸療法の各種の病気に対する効果とその科学的根拠、西洋医学の代替治療として効果について有効である、とされています。
その中には、神経系疾患、循環器系疾患も含まれています。
詳しくは下記のページをご参照ください。
⇒ 鍼灸の効果
一般的には、鍼灸治療というと、腰痛や肩こりに対して、というイメージが強いですね。
しかしながら、多くのつらい症状や病気にも効果があるということなんですね。
今回の記事の詳細は、「日経メディカル」のサイトをご参照ください。
◆日経メディカル – 安定狭心症患者に対する鍼治療のRCT 薬物療法に針治療を併用すると症状が軽減する
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/jama/201908/561906.html