アメリカのカリフォルニア大学の研究で、鍼治療が高血圧の患者に有効であり、脳卒中や心臓病のリスクを下げる可能性があると発表されました。
この研究は、カリフォルニア大学のアーバイン校(UCI)にて、単盲検試験で実施されました。
被験者も医師も治験薬(または治療)の中身を知らない試験を「二重盲検試験(DBT:Double Blind Test)」と呼ぶのに対して、被験者のみが知らないケースを「単盲検試験」と言います。
実験では、鍼通電療法が使用されたようです。
つまり、体の特定のポイントに鍼を刺し、低周波の電気パルスを加える鍼治療の一形態ですね。
これにより、患者さんの70%が、血圧の顕著な低下を経験したとのことです。
これは素晴らしいことですね。
アメリカにおいても高血圧は社会問題となっています。
放置しておくと、心臓病や脳卒中を引き起こす可能性があるからですね。
実際、アメリカでは高血圧に対して年間約460億ドルのコストがかかるそうです。
これがもし、鍼灸治療によって高血圧リスクの予防ができるとしたら、すごいことですよね。
日本でも、血圧を下げる薬は「飲み始めたら一生飲み続ける必要がある」と言われています。
もし血圧対策が鍼灸治療で実現できるとすると、日本の国の医療費削減の観点から見ても良い効果が期待できるかもしれませんね。
血圧と鍼灸治療については、2014年の「iSAMS」鍼灸の国際学会でも取り上げられました。
今後もさらなる研究が進むといいですね。
今回の内容については、アメリカの「MNT」メディアルニューストゥデイの公式サイトをご参照ください。
◆MNT – Acupuncture may reduce high blood pressure
http://www.medicalnewstoday.com/articles/298376.php