がん治療の副作用対策と薬物中毒対策を同時に – アメリカ

2017.12.08 INVERSE(インバース)
乳がん治療薬アロマターゼ阻害剤の副作用に鍼灸が有効という臨床試験結果の話題が、作家やクリエイターらが寄稿するアメリカの情報サイトでも紹介されています。

このニュースは、多数のメディアがさまざまな角度から取り上げています。

先日もご紹介させていただきました。

 ⇒ 乳がん治療薬の副作用には鍼灸がおすすめ – アメリカ

 
アロマターゼ阻害剤は、乳がんの治療と再発予防のために広く使われているものです。

服用中に副作用が出ると、痛み止めの薬を追加で服用し続けるか、あるいは薬をやめてがんとの闘病をやめるか、という選択を迫られることになります。

医師から処方された薬で薬物中毒になる人が激増したアメリカでは、副作用が出ても薬の処方を望まず、がんの治療をやめる人が増えていたそうです。

そんな状況下で、鍼灸が2つの問題を同時に解決できると期待されているようです。

がんの治療を継続しながら薬物中毒にもならずに済む解決策として、臨床研究を実施した研究者らが積極的に発言しています。

 
コロンビア大学医学部のキャサリン・クルー博士の言葉を以下に引用します。

“I expect this work to influence medical practice, as well as insurers’ willingness to reimburse for acupuncture during [aromatase inhibitor] treatment.”

要点は以下のようになります。

◆この知見が医療に影響を与えるとともに、アロマターゼ阻害剤を使用した場合の鍼灸の治療費は保険会社の支払い対象となることを期待している。

大学病院で研究している専門家がこういう発言をしたのでマスコミも注目したわけですね。

アメリカでは、薬物中毒の蔓延と、高額な医療費の問題は、どちらも迅速な対応が求められている深刻な問題だからなんですね。

 
当サイトでは以前、がんセンターでの鍼灸治療や、薬物中毒と鍼灸治療について紹介しました。こちらもご参照ください。

 ⇒ がんセンターで活用される鍼灸治療

 ⇒ 薬物中毒が広がるアメリカの現状と対策 – アメリカ

薬物が害になるケースで、鍼灸治療がそのサポートになりうる場合には、鍼灸がどんどん活用されていくといいですね。

 
今回の記事の詳細については「インバース」のWebサイトをご参照ください。

◆INVERSE – A Rare Large-Scale Acupuncture Study Showed Very Positive Results
https://www.inverse.com/article/39226-acupuncture-pain-relief-science-study

 
drugs4a