2016.10.19 Poughkeepsie Journal(ポキプシージャーナル)
アメリカのがんセンターにおける鍼灸治療についての記事が、ニューヨーク州のポキプシージャーナルのニュースサイトに掲載されています。
今日では、がんの症状や治療による副作用対策として、各地のがんセンターで治療計画の一部に鍼灸治療を組み込んでいます。
例をあげると、ボストンのダナ・ファーバーがん研究所(DFCI)、 ニューヨークのメモリアル・スローン・ケタリングがんセンター(MSKCC)、ヒューストンの MDアンダーソンがんセンターなどです。
現在は、医学文献を自由に検索できるPubMed(パブメド)を利用できるため、最新の論文を誰でも入手可能です。
鍼灸になじみのない医師でも、それを見れば、どのように鍼灸治療が研究され、どんな効果が得られるかなどの知識を得ることができるんですね。
そのため、がんの治療に伴う副作用に対して補完的に鍼灸治療を取り入れることが可能になります。
当サイトでも、がんの治療と鍼灸に関する話題として、日本のがん専門病院での鍼灸治療をご紹介しています。
こちらも是非ご覧くださいませ。
⇒ 鍼灸(しんきゅう)ニュースレター No.9 をリリース - がんと鍼灸治療
ランダム化臨床試験により、がんの症状だけでなく、治療による副作用の低減に鍼灸治療が有効であることが次々と明らかになってきています。
例えば、がん性の疼痛や疲労感、抗がん剤治療で引き起こされる悪心・嘔吐・白血球数減少、放射線治療によって起きるドライマウスなどに、鍼灸の効果が期待できるんですね。
今回のニュースの中で、鍼灸治療をどのように用いるのかを記述した部分を以下に引用します。
If acupuncture is being considered as a part of a cancer treatment plan it is important to note that acupuncture is often used as preventative medicine. It is usually of most benefit before symptoms associated with conventional treatments even present.
要点は以下のようになります。
◆がん治療計画の一部として鍼灸治療を検討する場合、大事なのは予防に使用するということ
◆治療に伴う症状が現れる前に、鍼灸治療の効果は現れる
がん患者の中で鍼灸治療の利用者は、まだ1.7%~31%と低いようですが、治療のメリットを知る人が増えればその状況は変わりそうですね。
今回の記事の詳細については、ポキプシージャーナルのサイトをご参照ください。
◆Poughkeepsie Journal – Consider acupuncture therapy for pain relief
http://www.poughkeepsiejournal.com/story/life/wellness/living-being/2016/10/19/consider-acupuncture-therapy-pain-relief/92430968/