2017.06.19 THE CONVERSATION(ザ・カンバセーション)
オーストラリアでは、多くの病院の救急医療で鍼灸治療が行われていますが、それをさらによいものにするために調査を実施していると同国最大のメディア・グループのサイトで紹介されています。
オーストラリアの病院の救急部では、専門の医師と鍼灸師が協力して救急患者の痛みの除去に当たっているようです。
ただし、痛みにもさまざまなものがあり、どんな条件ならどの治療が最適か、すべてが明らかになっているわけではありません。
そこで、政府が資金を提供して調査が行われたんですね。
メルボルンの病院での調査は、薬と鍼灸を比較して、同等の効果があるかどうかを確認しています。
その結果、急性であれ慢性であれ、鍼灸治療は痛みに効果的であることがわかりましたが、治療後、1時間経過すると、良好な疼痛緩和は得られなくなるとわかったそうです。
その結果から、急性症状の痛みの緩和には鍼灸が適した方法だと考えられるようになりました。
これは、薬が使えない患者にとっては特に重要な意味がありますね。
調査・研究をしたチームの言葉を以下に引用します。
要点は以下のようになります。
◆これまでの研究から、慢性疼痛に使用する鍼治療はモルヒネに匹敵し、より安全で依存症に至らないとわかっている。
◆私たちは、鍼治療が急性疼痛の治療にも適応と捉えている。
薬と鍼灸をどう組み合わせれば最善の治療になるかという研究も行われているわけですね。
当サイトでは以前、鍼灸治療で疼痛管理をするアメリカ人医師や、救急救命の現場での鍼灸などを紹介させていただきました。こちらも併せてご参照ください。
現代の西洋医学の現場で、これからもますます鍼灸の効果が活用されていくかもしれませんね。
今回の記事の詳細については「ザ・カンバセーション」のサイトをご参照ください。
◆THE CONVERSATION – Emergency doctors are using acupuncture to treat pain, now here’s the evidence
http://theconversation.com/emergency-doctors-are-using-acupuncture-to-treat-pain-now-heres-the-evidence-79430