鍼治療は乳がん治療患者のほてりを軽減 - イギリス

「研究によると、鍼治療は乳がん治療患者のほてりを軽減する」という記事がイギリスの医学・健康のサイト「メディカルエクスプレス(Medical Xpress)」に掲載されています。(Medical Xpress 2024.6.24)

乳がんでの内分泌療法では、かなりの割合でホットフラッシュが出るといわれています。

ホットフラッシュは、急激な発汗、ほてり、動悸、のぼせなどの症状を伴うんですね。

症状がつらくて治療を中断するとなると、また別のリスクが高まります。

そして、別の治療薬を使うとなると、今度は副作用が起こりうるんですね。

 
この記事では、鍼灸治療によって、乳がん患者のほてりやその他副作用の軽減があった、と書かれています。

実験結果について書かれている一部を下記に引用いたします。

At week 10 from the start of the trials, IA participants’ questionnaire scores reflected significant lessening of symptoms compared with DAC participants. Responses indicated that 64% of people in the IA group reported improvements in the number and severity of their hot flashes, compared with 18% in the DAC group. IA participants also reported greater improvements in quality of life compared with DAC participants.

要点は次の通りです。

・試験開始から10週目に、IA参加者(即時鍼治療者)のアンケートスコアは、DAC参加者(遅延鍼治療者)と比較して症状が大幅に軽減したことを示した

・回答によると、IAグループの64%の人がほてりの回数と重症度が改善したと報告したのに対し、DACグループでは18%だった

・IA参加者は、DAC参加者と比較して生活の質が大きく改善したと報告した

 
乳がん患者に対する鍼灸については、当サイトでもいくつかご紹介してきました。そちらもあわせてご参照ください。

 ⇒ 乳がん治療薬の副作用には鍼灸がおすすめ ? アメリカ

 ⇒ 乳がん手術後の鍼灸治療 - アメリカ

 ⇒ 「乳がん治療患者の痛みの改善に鍼灸」CNNで紹介

病気や薬物治療によって崩れてしまった体内環境やバランスを、鍼灸治療が整えてくれる可能性があるということですね。

鍼灸治療の効果は、自律神経の働きを整えたり、免疫系に働きかける、といわれてますので、そのあたりにヒントがあるのかもしれません。

 
今回の記事の詳細については「メディカルエクスプレス(Medical Xpress)」のサイトをご参照ください。

◆Medical Xpress – Acupuncture reduces hot flashes in breast cancer therapy patients, study finds
https://medicalxpress.com/news/2024-06-acupuncture-hot-breast-cancer-therapy.html

 
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