カリフォルニアで鍼灸師になるのがなぜ難しいのか - アメリカ

「カリフォルニアで鍼灸師になるのがなぜ難しいのか」という記事がアメリカのシンクタンク「ケイトー研究所 (CATO institute)」のサイトに掲載されています。(CATO institute 2024.7.5)

アメリカで鍼灸の仕事をする場合、アメリカ本土で鍼灸の認定資格を取得する必要があります。

日本人が日本の鍼灸師の資格を所有していても、アメリカで鍼灸をする場合は、アメリカの認定を受けなければならないんてすね。

また、日本人であればその前に、アメリカで働くための就労ビザの取得が必要ですし、アメリカの鍼灸学校を卒業する必要があり、試験に合格する必要があるんですね。

アメリカでの鍼灸認定試験は、主に全米鍼灸東洋医学認定委員会 (NCCAOM) の認定試験となります。

また、アメリカの州によって異なる試験が必要ともいわれています。州ごとに違うので注意が必要なんですね。

 
そしてその中でも特殊なのがカリフォルニア州です。

通常は、アメリカでの鍼灸認定は、上記の通り全米鍼灸東洋医学認定委員会 (NCCAOM)からの認定となるのですが、カリフォルニア州は、NCCAOMの認定を認めていないんですね。

代わりにカリフォルニア州独自の免許規制があるようです。そのことについて書かれている部分を下記に引用いたします。

California does not recognize any NCCAOM certification. Instead, the state has its own licensing rules. Aspiring acupuncturists in California need to graduate from one of 29 universities accredited by California’s Acupuncture Board and take California’s acupuncture licensing exams.

要点は次の通りとなります。

・カリフォルニア州は NCCAOM の認定を一切認めていない

・その代わりに、州独自の免許規則がある

・カリフォルニア州で鍼灸師を目指す人は、カリフォルニア州鍼灸協会が認定する29校の大学のいずれかの卒業が必要

・そしてカリフォルニア州の鍼灸免許試験を受ける必要がある

そのため、カリフォルニア州の鍼灸免許試験はアメリカで一番難しい鍼灸の試験といわれているんですね。

NCCAOMの試験に比べて厳しく難しいということになります。

 
一方、日本においては、鍼灸師になるためには、次のようステップが必要となります。

・鍼灸学校への入学

・鍼灸師国家試験の受験

・専門知識の継続的な学習

・開業または就職

鍼灸の国家試験については当サイトでもご紹介しています。そちらもあわせてご参照ください。

 ⇒ 鍼灸 国家試験の結果が発表に (2024年 合格者数と合格率)

 ⇒ 鍼灸 国家試験の結果が発表に (2023年 合格者数と合格率)

 ⇒ 鍼灸 国家試験の結果が発表に (2022年 合格者数と合格率)

日本の鍼灸免許を所有している場合、海外でそのまま日本の資格を認めているケースもあるようです。

例えば、オーストラリアやニュージーランドの保健当局は、日本の鍼灸師免許を評価しているとのことです。

いずれにしても、必要な書類を提出し、要件を満たすことが求められますので、興味がある場合はよく確認しておくといいですね。

 
今回の記事の詳細については「ケイトー研究所 (CATO institute)」のサイトをご参照ください。

◆CATO Institute – Why It Is So Hard to Become an Acupuncturist in California
https://www.cato.org/blog/why-it-so-hard-become-acupuncturist-california

 
california14