東洋療法学校協会の公式サイトの「東洋療法雑学事典」をご紹介させていただきます。
今回は次のテーマについてです。
Q:鍼治療を受けた時、不思議な感覚が生じたのですが、それは何だったのでしょうか?
Q:こっている所を揉むとなぜ楽になるのですか?
鍼灸に関する素朴な疑問や質問についてご紹介します。
上記について順にみていきましょう。
Q:鍼治療を受けた時、不思議な感覚が生じたのですが、それは何だったのでしょうか?
鍼治療を受けた時の不思議な感覚というのは、多くの場合は「ひびき」のことかと思います。
鍼そのものが皮膚を通過する際には、チクッとした痛みが走ることがあります。
これは明らかに痛覚で、痛みの感覚ということですね。
しかしながら、鍼を刺したあとさらに鍼を深く移動したり、鍼を動かすなどの手技をした場合に、独特な感覚が走ることがあります。
これがいわゆる「鍼のひびき」なんですね。
ズーンとした重い感覚だったり、熱感や、マッサージをされたときのような心地よい感覚だったりします。
人によっては不快に感じる場合もあるでしょう。
東洋療法雑学事典の回答としては、次のように書かれています。
A:それはきっと「響(ひび)き」と言われるものだと思います。鍼を打つと、人によって感じ方は異なるのですが、ズーンと感じたり、温かく感じたり、心地よく感じたりすることがあります。それらは「響き」と言われるものです。また「遺感(いかん)覚(かく)」として治療後数日間残ることもあります。決して体にとって害となるものではなく、むしろ好転に向かう反応でもありますので、心配なさらずに治療をお受け下さい。ただ、この「響き」があまりお好きでない方は、治療者にその旨をお申し出下さい。
Q:こっている所を揉むとなぜ楽になるのですか?
次に、揉むと楽になる理由についてです。
直接は鍼灸とは関連しませんが、結果的に鍼灸の効果とも似ています。
こっている所というのは多くの場合、筋肉が硬くなり血流が悪くなっている部分といえます。
その部分を揉むと、血流が改善し、その結果として硬かったところが柔らかくなり改善することが期待されます。
痛みが改善することもあるでしょう。
そうすると「楽になった」と自覚することになるんですね。
血流の改善という意味では、鍼灸の効果と類似しているかと思います。
東洋療法雑学事典の回答としては、次のように書かれています。
A:体には外からの刺激に反応する働きがあります。その中の一つに揉んだところの血流が良くなる作用があります。こりは血流が悪くなっている状態ですから、揉むことによって血流が良くなり、こりが和らぐことになります。また、「気持ちいい」と思うことが痛みを抑えてくれる働きもあります。
東洋療法雑学事典では、一般の人が思われるような素朴な疑問に答えています。下記も是非ご参照ください。
その他さまざまなQ&Aは東洋療法学校協会のページで紹介されていますので是非ご覧ください。
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鍼灸についての基本情報をまとめた「鍼灸ファクトブック」も当サイトにはございますので是非ご覧ください。