「将来は医学の主流に?“東洋医学”が『より本質的』な理由」という記事が、週刊朝日のサイト「AERA dot」に掲載されています。(週刊朝日 2020.8.3)
この記事では、帯津三敬病院名誉院長の帯津良一(おびつ・りょういち)先生の、東洋医学に対するお考えが紹介されています。
老化に身を任せながら、よりよく老いるための「ナイス・エイジング」について、東洋医学がテーマとして取り上げられています。
西洋医学に対して、東洋医学は本質の医学だけれども、客観性と再現性に難がある、とのことです。
体の構造や臓器に着目し、客観的なデータをもとにする西洋医学に対して、東洋医学では体全体のバランスに着目するといわれています。
帯津先生は、この体のバランスを「生命場」という言葉で説明されています。
生命につながるエネルギーのようなものが、臓器も含めてバランスを保っていると考えるそうですね。
しかしながらそれを説明できる客観的なデータはないということです。
東洋医学では、その体のバランスのゆがみを、弁証という形でとらえ、鍼灸治療では経絡上にある経穴、つまりツボを使って治療し、バランスを整えていくんですね。
そのことについて書かれている部分を下記に引用します。
東洋医学では診断を「弁証」といいます。証とは、生命場の歪(ゆが)みのベクトルだと考えていいと思います。生命場がどちらの方向にどれだけ歪んでいるかを識別するのが弁証です。
鍼灸(しんきゅう)の場合は、生命場の情報ネットワークである経絡・経穴の状態を診断して、鍼や灸を用いて経絡・経穴に刺激を与えることでその歪みを治療します。
体全体のバランスを整えていくのが鍼灸、そして東洋医学の考え方ということですね。
当サイトでも、鍼灸が体のバランスを整えるというテーマでの記事をご紹介してきました。そちらもあわせてご参照ください。
ストレスによる不調や、自律神経の乱れなども、体のバランスのゆがみかもしれませんね。
鍼灸治療が、体のバランスのゆがみを整えてくれるということは、客観的なデータで立証するのにはもう少し時間がかかるかもしれません。
でも少なくとも、鍼灸治療を体験した人の多くが、その効果を実感していますので、いずれは解明されるかもしれませんね。
帯津先生はこの記事の最後に、次のように仰っています。
私は将来、科学の進歩によって生命場が解明され、東洋医学は本来の医学として花開くことになると信じています。
さまざまな研究が進んでいけば、将来的に、東洋医学のしくみが少しずつ解明されていくことでしょう。
今回の記事の詳細については、週刊朝日の「AERA dot」のサイトをご参照ください。
◆週刊朝日 AERA dot – 将来は医学の主流に? “東洋医学”が「より本質的」な理由
https://dot.asahi.com/wa/2020073100023.html?page=1