「鍼聖『杉山検校』しのぶ – 江の島の墓前で祭礼」という記事が、タウンニュースのサイトに掲載されています。
杉山和一さんと言えば、江戸時代に活躍した盲目の鍼灸師です。
伊勢国安濃津(現在の三重県津市)出身で、検校(けんぎょう)であることから「杉山検校」と呼ばれることもあります。
検校は、中世・近世日本の盲官(盲人の役職)の最高位の名称です。
元々は平安時代・鎌倉時代に置かれた寺院や荘園の事務の監督役職名だったようですが、室町時代以降は盲官の最高位の名称として定着したそうですね。
この杉山和一さんは、鍼灸の技法のひとつである「管鍼法(かんしんほう)」を編み出したことで有名です。
管鍼法は鍼を皮膚に刺す際に、専用の管を使用する方法です。
鍼を直接手に持って刺す方法に比べて痛みが少なくできる技術なんですね。
日本の多くの鍼灸師はこの管鍼法を使用しています。
また、海外でも最近はこの管鍼法が使われるようになってきました。
鍼灸界に大きな影響を与えた人の一人ということで、杉山和一さんをしのぶ「杉山祭」が、江の島で毎年開催されています。
下記に記事の一部を引用させていただきます。
杉山和一は1610年生まれ。10歳で失明し鍼灸を学ぶ中、現代に通じる管を使った管鍼(かんしん)法を生み出した。また、世界で初めてといわれる視覚障害者を対象とした教育機関を設立し、はりやあん摩の技術を指導。これは現在、盲学校の職業教育にはりやあん摩が取り入れられるきっかけの一つとなったという。江の島は墓所があるほか、杉山が管鍼術のヒントを得た場所として知られる。
鍼灸の教育機関を設立して、後世に鍼灸医療を伝えた人なんですね。
当サイトでも何度かご紹介させていただきましたし、昨年はNHKテレビ番組でも取り上げられたんですね。こちらも是非ご参照ください。
江戸時代に、常に頭痛と関節痛に悩まされていた徳川綱吉を治療し、支え続けたそうです。
「日本独自の鍼治療『管鍼法』を生み出した鍼医・杉山和一」ということで歴史上の偉人の一人なんですね。
古くから伝わるこの鍼灸治療は、今後も人々の健康をサポートする医療の一つであり続けていくと思います。
今回の記事の詳細は、タウンニュースのサイトにをご参照ください。
◆タウンニュース – 鍼聖「杉山検校」しのぶ 江の島の墓前で祭礼
https://www.townnews.co.jp/0601/2019/05/17/481351.html