自閉症スペクトラム障害(ASD)の児童への鍼灸治療でどのような結果が得られたかについての記事が、インドの新聞サイトに掲載されています。(The New Indian Express ニューインディアンエクスプレス)
自閉症スペクトラム障害は発達障害のひとつです。
症状は、対人関係が苦手、いらいらしやすい、反復行動をとる、限られたことに関心を持つ、という4つの特徴があります。
薬による治療も行われていますが、副作用があるため別の療法への関心が高まっているようですね。
ここで紹介されている論文は、イギリスの自閉症スペクトラム障害児童の学校で、2012年から2013年にかけての5か月間毎週児童に鍼灸治療を行った鍼灸師のジョナサン・プレジャーによって書かれたそうです。
14人の生徒を対象にした鍼灸治療は、このパイロット試験全体を通して一人の鍼灸師の手で行われました。
治療は、まず鍼灸のプロセスに慣れさせるため、4回目まではマッサージと指圧だけでツボを刺激したそうです。
子供たちが鍼を受け入れるかどうかを慎重に見極めたうえで、5回目から鍼治療に入りました。
14人のうち8人は言葉によるコミュニケーションができないほど重症だったそうです。
つまり、重い障害があっても、十分に準備して安心させれば鍼灸治療ができるということなんですね。
このパイロット試験から導かれたことを述べている部分を以下に引用します。
要点は以下のようになります。
◆親たちは、子供たちの社会的行動に対して治療がプラスの影響を与えるとした
◆しかし、その有効性を維持するためには、定期的な治療が必要であるということも示している
この治療法は、現在インドで実際に行われているそうです。
これからの医療としての鍼灸を考えたときに、非常に興味深いですね。
当サイトでは、アメリカでADHDを鍼灸で治療しているという記事を紹介しています。こちらもご参照ください。
また、インドでの鍼灸治療についても当サイトではいくつかご紹介させていただきました。こちらもご覧ください。
今回の記事の詳細は「ニューインディアンエクスプレス」のサイトをご参照ください。
◆The New Indian Express – 2018.06.24 Acupuncture helps treat autism spectrum disorders
http://www.newindianexpress.com/lifestyle/health/2018/jun/24/acupuncture-helps-treat-autism-spectrum-disorders-1831650.html