2017.02.11 New Indian Express(ニュー・インディアン・エクスプレス)
鍼灸治療による自律神経系の調整について、ニューデリーの病院で鍼灸局長を務めるラマン・カブール博士が英国の日刊紙「ニュー・インディアン・エクスプレス」インド版で解説しています。
自律神経というのは、血圧や体温、心臓の動きなどに関わっている、自動的に働く神経のことですよね。
交感神経と副交感神経がそれぞれ反対の働きをして身体の状態を調節しています。
鍼灸治療は、自律神経系の不均衡を調整するといわれています。
ところが、それによって誘発される自律神経反応についての科学的研究はあまり行われてこなかったそうです。
そのような研究としては、西條一止博士による自律神経反応についての研究が知られています。
西條博士は、患者の生物学的リズムを積極的に利用して副交感神経の活性化を誘発する方法を発見しました。
副交感神経の活性化には、重要な要素が3つあるそうですね。
この3つに従って施術することが鍼灸師にとって大事だとのことです。
そのことについて述べている部分を以下に引用します。
要点は以下のようになります。
◆第1に、副交感神経系を遠心経路として使用する刺激受容体が含まれるため、刺激部位は皮膚や皮下組織に限られる。
◆第2に、自律神経系は座位でさらに活性化される。
◆第3の要素として、呼吸状態も重要である。
日本の研究が施術をするうえで大事だということでインドでも受け継がれているんですね。
当サイトでは過去に、気象の変化と自律神経への影響について紹介しました。こちらもご参照ください。
自律神経はまさに自動で働く体の仕組みではありますが、そのような体の働きに対して鍼灸治療がアプローチしていけるというのは非常に興味深いですね。
今回の記事の詳細についてはニュー・インディアン・エクスプレス紙のサイトをご参照ください。
◆New Indian Express – Breathing relief into the body through acupuncture
http://www.newindianexpress.com/lifestyle/health/2017/feb/11/breathing-relief-into-the-body-through-acupuncture-1568864.html