2017.02.07 Mad in America(MIAニュースレター)
イギリスの学術誌に慢性疼痛とうつ病に対する鍼灸の効果について重要な研究発表がされているという記事が、アメリカの精神保健を再考するフォーラムのサイトで紹介されています。
近年は、うつ病の治療法のひとつとして鍼灸が注目されるようになっています。
鍼灸治療で痛みが軽減されるのはいろいろな国の研究で確認されていますが、うつ病への効果をイギリスで調べたということですね。
抗うつ薬の有効性が疑問視されたり、副作用を心配する人が多い中で、鍼灸への関心は高まっているようです。
うつ病に対して、通常の治療とカウンセリングと鍼灸の3つを比較している部分を以下に引用します。
要点は以下のようになります。
◆無作為化対照試験(RCT)において、鍼灸治療を受けた患者は、標準的な治療を受けた患者に比べてうつ症状の有意な減少が見られた。
◆鍼灸はカウンセリングと同程度の結果を得られたが、費用はカウンセリングより少なく済むという結果になった。
この研究は、うつ病に対する臨床効果と費用対効果の両面から評価される証拠を示すかたちとなったわけですね。
そのため、薬とカウンセリングと鍼灸を、政策として取り入れていくための議論を一歩前に進める結果になったようです。
当サイトでは、各種研究で確認されている鍼灸の効果について紹介しています。こちらもご参照ください。
⇒ 鍼灸の効果
鍼灸治療は「肩こり」「腰痛」などに、と一般的には思われているかもしれませんが、胃腸を整えたり、不眠やストレスの問題など、いろいろな面でその効果が期待されています。
今後はますます、鍼灸治療の役割が広がっていくかもしれませんね。
今回の記事の詳細についてはMIAニュースレターに掲載されているレポートの解説記事をご参照ください。
◆Mad in America – New Data Supports Acupuncture as a Treatment for Depression
https://www.madinamerica.com/2017/02/new-data-supports-acupuncture-treatment-depression/
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