鍼治療による傷跡の改善 - アメリカ

「鍼治療が31年後に私の傷跡をどう変えたか」という記事が、アメリカのファッション雑誌「ヴォーグ(VOGUE)」のWebサイトに掲載されています。(VOGUE 2025.1.10)

VOGUEとは、コンデナスト・パブリケーションズ社が発行するファッション・ライフスタイル雑誌です。

主に女性向けとされ、ファッション、ライフスタイル、デザインなどのテーマに関する記事を掲載しています。

ファッションとともに、美容や健康のテーマも多く扱っています。

 
そして、鍼灸のテーマも多く扱っていて、今回は顔の傷を鍼灸治療で治した体験が掲載されています。

幼い頃に犬に噛まれ再建手術を受けた筆者が、顔の傷跡に対して鍼治療を受けたとのことです。

治療は、皮内鍼というもので、これは小さな鍼を皮膚にとどめておく方式の鍼です。

 
この鍼をすることで、体内の治癒機能が促され傷跡周辺の細胞の再構築が促進されるということです。

そのことが書かれている部分を下記に引用させていただきます。

It may seem counterintuitive, but creating these microscopic abrasions on the skin with targeted needle stimulation can help encourage the body’s own healing process and boost cellular turnover around the scars. “Scars?especially on the face?are tricky in terms of healing because once the scar is formed, it can attach to the connective tissue, also known as fascia, that lies beneath our skin,” says Reising. “Once the scar tissue forms that adhesion, it can affect how the muscles in the face move, resulting in fine lines, pulling, drooping, or sagging. By concentrating needles around the scar, we’re able to slowly release that bond.”

要点は次の通りになります。

・直感に反するように思えるかもしれないが、鍼で標的を刺激して皮膚に微細な擦過傷を作ると、身体自身の治癒プロセスを促進し、傷跡の周りの細胞のターンオーバーを促進することができる

・「傷跡、特に顔の傷跡は、一度傷跡ができると、皮膚の下にある筋膜とも呼ばれる結合組織に付着する可能性があるため、治癒の面で扱いが難しい」とライジング氏は言う

・「傷跡組織が癒着すると、顔の筋肉の動き方に影響を与え、小じわ、引っ張り、垂れ下がり、たるみなどを引き起こす」

・「傷跡の周りに針を集中させることで、その結合をゆっくりと解くことができる」

鍼による刺激が傷の改善を促すということなんですね。

 
VOGUEのサイトで紹介された鍼灸の記事は、当サイトでもこれまでに多くご紹介してきました。そちらもあわせてご参照ください。

 ⇒ 夏はなぜ鍼治療を始めるのに最適な時期なのか - VOGUE

 ⇒ グウィネス・パルトロウさんの美容法にも鍼灸 - VOGUE

 ⇒ 古来の美容法を再発見 鍼治療も - VOGUE

 ⇒ ニューヨークで注目の鍼治療 - VOGUE

 ⇒ 現代女性のための子宮ケア VOGUE誌に

美容という分野においては、健康というテーマが根底にあるかと思います。

そして、健康のためには、体の自然な機能が滞りなくはたらいている必要があることでしょう。

そしてそのカギとなるのは人間がもともと持っている自然治癒力を高めるということかもしれませんね。

美容や健康とも深く関わりのある鍼灸治療は、傷の治癒においても有用ということですね。

 
今回の記事の詳細については「ヴォーグ」のサイトをご参照ください。

◆VOGUE – How Acupuncture Transformed My Scars 31 Years Later
href=”https://www.vogue.com/article/acupuncture-for-scars” target=”_blank” rel=”nofollow noopener noreferrer” >https://www.vogue.com/article/acupuncture-for-scars

 
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