鍼灸に関する質問 健康保険使えるか・免許が必要か -「東洋療法雑学事典」より

東洋療法学校協会の公式サイトの「東洋療法雑学事典」をご紹介させていただきます。
今回は次のテーマについてです。

Q:鍼(はり)・灸(きゅう)の治療は病院などと同じように健康保険が使えないのですか?
Q:鍼(はり)・灸(きゅう)・あん摩マッサージ指圧の治療を行うのにどうして免許が必要なのですか?

鍼灸に関する素朴な疑問や質問についてご紹介します。

上記について順にみていきましょう。

Q:鍼(はり)・灸(きゅう)の治療は病院などと同じように健康保険が使えないのですか?

鍼灸治療は確かに「痛みを取る」「筋肉の緊張をほぐす」など、体の改善に関する行為ですので、病院と同様に健康保険が使えないのか、という疑問があるかと思います。

自由診療として実費にて鍼灸治療をする鍼灸院も多いことから、一般には「保険が使えない」という印象を持っている人もいるでしょう。

しかしながら、使えるか使えないかといったら、限定的ですが「健康保険は使える」ということになります。

使える疾患が限定的であり、そらに医師の同意書が必要、という部分もありますので、「すんなりとは使えない」という感じでしょうか。

東洋療法雑学事典の回答としては、次のように書かれています。

A:疾患は限られますが、健康保険が使えます。
その疾患は①腰痛症 ②神経痛 ③リウマチ ④五十肩 ⑤頚腕症候群 ⑥頚椎捻挫後遺症(むちうち症) ⑦慢性の疼痛疾患 の7つです。
手続きはかかりつけの医師から同意書をもらえば可能です。詳しくはお近くの鍼・灸の治療院に行って、ご自身の状態が上記の疾患にあてはまるかを聞いてみてください。

Q:鍼(はり)・灸(きゅう)・あん摩マッサージ指圧の治療を行うのにどうして免許が必要なのですか?

次に、免許についてです。

「はり」や「きゅう」の施術を行うには、専門的な知識や技術が必要となりますので、国家試験に合格し、免許を取得する必要があるんですね。

鍼灸は東洋医学ということで知られていますが、体に鍼(はり)を刺し、皮膚の上でもぐさを燃焼させます。

体のどこに鍼を刺すことができるか、どこに刺してはいけないか・危険かなど、体に関する医学的知識が必要なんですね。

東洋医学の知識に加えて、現代医学(西洋医学)の知識も必要ということになります。

東洋療法雑学事典の回答としては、次のように書かれています。

A:鍼灸、マッサージを行うには免許が必要です。
理由はこれらの治療が「人体に関すること」だからです。
鍼は体に刺入しますし、灸は体の上で艾を燃やします。人体についての知識がないと非常に危険です。
ですから解剖学的知識、疾病に関する知識、東洋医学に関する知識…など「医学的知識」を充分に理解する必要があります。

 
東洋療法雑学事典では、一般の人が思われるような素朴な疑問に答えています。下記も是非ご参照ください。

 ⇒ 鍼や灸が効き難い体質はありますか?

 ⇒ 風邪の症状に鍼灸の効果はある?

 ⇒ 耳ツボってどんなものですか?

 
その他さまざまなQ&Aは東洋療法学校協会のページで紹介されていますので是非ご覧ください。

公益社団法人 東洋療法学校協会は、下記を活動目的としている団体です。

あん摩マッサージ指圧、はり、きゅうに関する教育の調査研究及び教材等の開発、教員の養成・研修等を行うことによって、あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師の学校養成施設の教育の振興を図り、国民の保健衛生の向上に寄与することを目的としております。

 → 東洋療法学校協会はこちら
(「東洋療法雑学事典」のページをご確認ください)

 
鍼灸についての基本情報をまとめた「鍼灸ファクトブック」も当サイトにはございますので是非ご覧ください。

 ⇒ 鍼灸ファクトブック

 
hokensho2a

 

2021年10月5日 コメントは受け付けていません。 鍼灸