東洋療法学校協会の公式サイトの「東洋療法雑学事典」をご紹介させていただきます。
今回は次のテーマについてです。
Q:鍼ってどんな形をしているのですか?
Q:どういう場所で鍼灸治療を受けられますか?
Q:子供にする鍼があると聞いたのですが?
鍼灸に関する素朴な疑問や質問についてご紹介します。
上記について順にみていきましょう。
Q:鍼ってどんな形をしているのですか?
鍼灸で使用する鍼にもさまざまな形や大きさ、太さのものがあります。
一般に「鍼(はり)」や「針」と聞くと、注射針をイメージする人が多いかもしれませんが、鍼灸で使用する鍼はとても細いんですね。
次のような回答となります。
A:鍼灸治療に使われる鍼は注射針のように太いものではなく、直径0.1mmほどの細いものもあります。
素材は銀やステンレスなど様々です。鍼の持ち手の部分を鍼柄(しんぺい)、鍼の身体に刺入する部分を鍼体(しんたい)といいます。先端部の形は、松葉形といって、松葉の先端に似たものになっています。
太さのバリエーションもそうですが、先端の形にもいろいろな種類があるんですね。
Q:どういう場所で鍼灸治療を受けられますか?
鍼灸治療を受けるには一般的には鍼灸治療院、鍼灸接骨院が多いと思います。
ほかにも、病院や診療所などで受けられる場合があるんですね。
回答は次のようになっています。
A:鍼灸治療院、鍼灸接骨院など、看板に「鍼灸」や「針灸」もしくは「はりきゅう」と表示してある治療院で受けることが出来ます。病院や医院でも受けられる所がありますし最近ですと、スポーツクラブなどでも受けられる所があるようです。
「鍼」という時はあまり一般的ではないかもしれませんので「針」という漢字を使うこともあるんですね。
Q:子供にする鍼があると聞いたのですが?
子供に対する鍼は、一般的には「刺さない鍼」となります。皮膚に刺激を与えることでさまざまな効果を目的とするんですね。
回答は次の通りです。
A:生後一ヶ月位から小学生くらいまでの子供は基本的に鍼を刺しません。使用するのは小児鍼という、皮膚に軽い刺激を与える器具で刺さない鍼です。小児鍼が効くのは、軽い皮膚刺激が自律神経のバランスを整え、内臓の働きを活性化させて、抵抗力を促進させるからだと考えられています。
効果のある症状としては、疳の虫(夜泣き、不機嫌、不眠など)、アトピー、虚弱体質、夜尿症、食欲不振、下痢、便秘、風邪、アレルギー、チック症、喘息などがあります。
A:はい、刺さない鍼で皮膚刺激を主体とする鍼です。
ツボにこだわらず、体の広範囲に接触・摩擦刺激を行います。
対象は生後2週間後から小学生、成人の刺激過敏の患者も対象。
疳の虫と言って、奇声をあげたり、情緒不安定、夜泣きなどの症状に効果があるのです。
実際に皮膚に鍼を刺すことをしなくても、皮膚刺激によって体内のバランスを整えることが可能なんですね。
「疳の虫」については当サイトでもいくつかご紹介している記事がございますので、そちらもあわせてご参照ください。
⇒ 小児はり応用しスキンタッチ 食欲不振や「かんの虫」効果 - 愛媛新聞
東洋療法雑学事典では、一般の人が思われるような素朴な疑問に答えています。下記も是非ご参照ください。
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