鍼灸の適応症や保険適応について -「東洋療法雑学事典」より

東洋療法学校協会の公式サイトの「東洋療法雑学事典」をご紹介させていただきます。
今回は次のテーマについてです。

・保険の適応
・はりは痛い? お灸は熱い?
・鍼治療の適応症
・東洋医療の特徴って?

保険の適応

当サイトでもご紹介していますが、鍼灸が保険適応となるケースには条件があります。

東洋療法学校協会の雑学事典では次のように書かれています。

鍼灸においては「神経痛」「リウマチ」「頚腕症候群」「五十肩」「腰痛症」「頚椎捻挫後遺症」の6疾患について、マッサージにおいては「筋肉の麻痺」「関節の拘縮」などが適応になります。
 但し、両方とも医師の同意書が必要となりますので、詳細は治療を受けている(またはこれから受ける)治療院などでお問い合わせ下さい。

鍼灸では上記6つの疾患について、医師の同意があった場合に保険適応が可能になるんですね。

はりは痛い? お灸は熱い?

これについても当サイトでは何度かご紹介させていただきましたが、鍼は「ほとんど痛くない」ですし、お灸は熱くありません。

そもそも痛かったり熱かったりしたら、鍼灸治療そのものを受けたくないですよね。

東洋療法雑学事典では次のように書かれています。

鍼は痛くありません。
 はりの直径は0.16~0.2ミリで成人の毛髪くらいの太さです。
 一番細い注射針の中に入るんですよ! 

灸は熱くありません。
 小さい(米粒の半分くらい)の大きさです。
 八分灸は、全部燃やしません。

灸には実際にはさまざまな種類のものがあります。

鍼治療の適応症

鍼灸治療にはどのような病気に適応するのでしょうか。

一般的には「肩こり」「腰痛」などにいい、と思われていることが多いですが、それだけではないんですね。

東洋療法雑学事典では次のように書かれています。

WHO(世界保健機構)は、1979年に鍼治療の対象として、以下の疾患を挙げています。

注:これらの中には、日本では、鍼治療がおこなわれていない疾患も含まれています。

 副鼻腔炎、鼻炎、感冒、扁桃炎、気管支炎(合併症のないもの)、
 結膜炎、中心性網膜炎、小児白内障(合併症のないもの)、歯痛、
 抜歯後疼痛、歯肉炎、咽頭炎、食道噴門痙攣、
 横隔膜痙攣(しゃっくり)、胃下垂、胃炎、胃酸過多症、
 十二指腸潰瘍、腸炎、下痢、便秘、麻痺性イレウス、頭痛、
 片頭痛、三叉神経痛、顔面神経麻痺(初期3~6ヵ月以内のもの)、
 脳卒中による麻痺、末梢神経系疾患、
 ポリオの後遺症(初期6か月以内のもの)、メニエール病、
 神経性膀胱障害、夜尿症、肋間神経痛、頚腕症候群、五十肩、
 テニス肘、坐骨神経痛、腰痛、関節炎

さらに実際には、上記以外の疾患に対しても鍼灸治療を試すケースがあります。

東洋医療の特徴って?

東洋医学の特徴についても鍼灸netでは数多くご紹介させていただいてきております。

鍼灸は体の中のアンバランスを整える、というのが得意分野なんですね。

東洋療法雑学事典では次のように書かれています。

東洋医療は人間の体を部品としてみるのではなく、全体として、バランスを整えます。

東洋療法には「未病を治す」という言葉があります。病気になってからではなく病気になる前に治そうということです。
これは現代の予防医学に通じます。東洋医学では数千年前からそう考えているのです。

 
今回ご紹介した内容は、下記をご参照ください。

 ⇒ 東洋療法雑学事典アーカイブ 2004年10月

 
東洋療法雑学事典では、一般の人が思われるような素朴な疑問に答えています。下記も是非ご参照ください。
東洋療法雑学事典では、一般の人が思われるような素朴な疑問に答えています。下記も是非ご参照ください。

 ⇒ はり治療は何歳から?赤ちゃんでも大丈夫?

 ⇒ 風邪の症状に鍼灸の効果はある?

 
その他さまざまなQ&Aは東洋療法学校協会のページで紹介されていますので是非ご覧ください。

公益社団法人 東洋療法学校協会は、下記を活動目的としている団体です。

あん摩マッサージ指圧、はり、きゅうに関する教育の調査研究及び教材等の開発、教員の養成・研修等を行うことによって、あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師の学校養成施設の教育の振興を図り、国民の保健衛生の向上に寄与することを目的としております。

 → 東洋療法学校協会はこちら
(「東洋療法雑学事典」のページをご確認ください)

 
鍼灸についての基本情報をまとめた「鍼灸ファクトブック」も当サイトにはございますので是非ご覧ください。

 ⇒ 鍼灸ファクトブック

 
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