鍼灸院は減少しても鍼灸ブーム - イギリス

イギリスは今、鍼灸ブームといっていいほどの人気だという記事が、イギリスの新聞社のサイトに掲載されています。(The Telegraph ザ・テレグラフ)

ヨーロッパの国々は、EUという枠組みの中の法律や、それぞれの国の保険制度の中で鍼灸が扱われてきました。

イギリスの場合、保険制度で認められれば患者は無料で治療を受けられるため、鍼灸団体は国への働きかけを熱心に行っています。

当サイトでは、国に働きかけるイギリスの鍼灸団体の記事を紹介しています。こちらもご参照ください。

 ⇒ 11月15日は「世界鍼灸の日」

 
現在のイギリスは、がん治療による痛みの緩和などに鍼治療が認められ、鍼灸を経験する人が増えて人気はうなぎのぼりです。

とはいっても、業界全体としては順調に伸びてきたというわけではないようです。

実は、2014年に実施されたEUの法律により漢方薬の販売ができなくなり、中国系鍼灸院の閉鎖に伴って鍼灸師の数も大幅に減少したそうです。

イギリスでもその影響が大きく、10年前と比較すると鍼灸院の数は大幅に減っているそうです。

かつての状況はどうだったかについて書いた部分を以下に引用します。

In the 20th century, as Chinese communities in other countries began to grow, so did the practice of acupuncture in countries such as Britain and the US, although it was used mainly by Chinese.

要点は以下のようになります。

◆ 20世紀になって中国人コミュニティが成長するにつれ、イギリスやアメリカをはじめとする国々では鍼灸治療が盛んになったが、その担い手はほとんどが中国人だった。

イギリスの鍼灸の世界は、2014年までは中国人が中心だったようですね。 

ところが2000年代にイギリスの複数の大学で鍼灸学の学位を授与するようになり、現在はイギリス人鍼灸師が続々と育っているそうです。

古くからあった中国系の鍼灸院が閉鎖される一方で、国内で育ってきた鍼灸師が、現在の鍼灸ブームを牽引しているといえそうです。

 
今回の記事の詳細は、「ザ・テレグラフ」のサイトをご参照ください。

◆The Telegraph – How acupuncture proves its point
https://www.telegraph.co.uk/news/world/china-watch/culture/chinese-acupuncture/

 
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