事故の後遺症から鍼治療で社会復帰 - アメリカ

薬による痛みの治療の代替手段として鍼治療が導入されたアメリカで、実際にどんな成果が出ているのか、という記事が、メディアグループのニュースサイトに掲載されています。(KIRO7)

オピオイド(医療用麻薬)中毒が社会問題となったアメリカでは、薬の使用量を減らすために今年から鍼治療が医療の選択肢に加えられたという記事を、このサイトでも紹介してきました。

当サイトでは、代替手段として期待されるようになった経緯を紹介しています。こちらもご参照ください。

 ⇒ 薬物中毒が広がるアメリカの現状と対策

 
シアトルのジャッキー・ペグロさんは、低所得者向け医療保険制度のメディケイドで週1回無料の鍼治療を受けるようになってから人生が変わったそうです。

ペグロさんは、44年前に車にぶつかって背骨と神経に損傷を受けたそうです。

鍼治療を受け始めたのは5年前。

それまでの39年間は、まともに歩くこともできず、36種類の服薬をしていた時期もあったとのことです。

長い間、普通の生活はほとんどできなかったということなんですね。

ところが、グレゴリー・ルドルフ博士の鍼治療を受けてから歩けるようになり、まるでスーパーウーマンになったように感じていると言います。

ルドルフ博士は、アメリカ国内に約500人いるという認定医療鍼灸師の1人で、家庭医の紹介でやってくる患者を多く治療しているそうです。

ルドルフ博士の言葉を以下に引用します。

“A treatment that can be effective while also being very safe and very sustainable over time,” Dr. Rudolph said. “So a patient could come in once a month, get a treatment and hopefully keep the baseline pain more manageable.”

要点は以下のようになります。

◆ 鍼灸は非常に安全なうえ、時間が経っても効果が持続する治療法なので、患者は1か月に1回治療を受けることで、うまくいけば痛みをコントロールしていける、とルドルフ博士は言う。

普通の生活ができるようになったペグロさんは、今ツアーガイドとして働いているそうです。

痛み止めの薬を継続して服用していく治療も、痛みをコントロールしていく方法としては一つの案だと思います。

しかし、長い年月を考えていった場合は、鍼灸治療を試してみて、痛みが軽減できるならば、それも一つの選択肢になりますね。

 
今回の記事の詳細は「KIRO7」のサイトをご参照ください。

◆KIRO7 – Low-income patients get free acupuncture for pain at Seattle clinic
https://www.kiro7.com/news/local/low-income-patients-get-free-acupuncture-for-pain-at-seattle-clinic/876660986

 
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