胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治療に鍼灸を併用すると再発を予防するという記事が、北米で鍼灸オンライン教育を実施しているサイトに掲載されています。(HealthCMi ヘルスケア医学研究所)
胃や十二指腸の潰瘍というのは、粘膜に傷ができてしまう病気ですね。
健康な人は、粘膜が多少損傷してもすぐに修復されますが、何らかの理由で修復が間に合わなくなると、胃や十二指腸の壁に潰瘍ができてしまうといわれています。
そうなると、痛みや胸やけなどの症状が出てきたりするんですね。
病院に行けば薬で治療できますが、治ったと思っても、多くの人が再発するという、なかなかやっかいな病気だそうです。
また、ピロリ菌を持っていると特に再発しやすいといわれ、治療では薬による除菌が行われますが、この除菌は必ずうまくいくというものではないそうですね。
そのため、治療が終わっても再発を防ぐために長期にわたって薬を服用しなければならないケースが多いようです。
この記事で紹介しているのは、ピロリ菌がいて潰瘍がある90人の患者を対象に、薬で除菌を行うグループと、それに鍼灸を併用した治療を行うグループに分けて比較した臨床試験です。
2つのグループの結果を比較している部分を以下に引用します。
要点は以下のようになります。
◆12か月間フォローした結果、薬物療法のみを受けた患者は、消化性潰瘍の再発率が41.7%であった。
◆それに対して、薬物療法と鍼灸を併用した患者の再発率は15.4%であった。
ピロリ菌が除菌される率の比較でも、併用治療のグループは上昇したそうです。
この実験によると、消化性潰瘍の薬物療法に鍼灸を併用すると治療効果が強化され、再発が防止されるようですね。
当サイトでは、鍼灸と胃腸疾患との関連の話題もご紹介しています。こちらもご参照ください。
肩こり・腰痛には「はり・きゅう」と連想する人は多いかもしれませんが、胃腸などの内臓疾患にも鍼灸は効果が期待できるようですね。
今回の記事の詳細は「ヘルスケア医学研究所」のサイトをご参照ください。
◆HealthCMi – Acupuncture Peptic Ulcer Relief Confirmed
https://www.healthcmi.com/Acupuncture-Continuing-Education-News/1874-acupuncture-peptic-ulcer-relief-confirmed