鍼灸を医療の一部とすることに賛否両論あるアメリカで、患者はそれをどのように理解して受け入れればよいかという記事が、地方紙サイトに掲載されています。(SFGate)
鍼治療は現在、米国医師会が推奨する腰痛治療の第一選択になっています。
鍼灸は、体内で鎮痛効果を発揮するエンドルフィンの放出を刺激し、炎症を減少させるアデノシンの流れを促進するという考え方が支持されて「疼痛管理基準」に取り入れられているためです。
アメリカではすでに、鍼灸が痛みの管理に欠かせないものになっているわけですね。
鍼灸は痛みを和らげ、さまざまな症状や病気を治療するといわれますが、ただ、その有効性を確かめた臨床研究は限られています。
厳格な二重盲検試験で偽薬は気づかれずに使えますが、ニセ鍼のほうは患者に気づかれてしまうため、プラセボ効果だと主張する懐疑主義者を説得できるような結果は得られていないようですね。
こうした現実を前にして、いったいどう考えたらよいのか、ということになります。
この記事で、患者がとるべき態度としてまとめた部分を以下に引用します。
要点は以下のようになります。
◆あなたが患者であるなら、鍼灸が正常に実行される限り、リスクや副作用はほとんどなく効果が現れるので、過度に考えないほうがよいでしょう。
医療処置や薬はどれも基準に基づいて承認されていますが、膨大な費用をかけてお墨付きの治療を受けても、患者には重大なリスクがもたらされることが多いのも事実です。
オピオイドによる薬物中毒の激増はまさにその例ですね。
この記事では、実際に鍼灸治療を受けた人へのアンケート結果も紹介しながら、「鍼灸は受けてみる価値がある」とやさしく背中を押しています。
当サイトでは、痛み止めの薬の代わりに鍼灸が導入されたという記事を紹介しています。こちらも是非ご参照ください。
鍼灸の効果がきちんと証明されることは難しいかもしれませんが、実際に痛みを和らげるという部分が活用されている例だと言えますね。
今後もさまざまな場面で鍼灸が活躍の場を広げていくことでしょう。
今回の記事の詳細は「SFゲート」のサイトをご参照ください。
◆SFGate – 2018.02.02 Acupuncture is probably worth a try
https://www.sfgate.com/business/article/Acupuncture-is-probably-worth-a-try-12548060.php