手根管症候群の症状緩和にも有望 – アメリカ

2017.03.04 TIME(タイム)
アメリカで、手根管症候群にも鍼灸が有望と『ブレイン』誌に発表された記事が『タイム』誌のサイトに紹介されています。

手根管症候群といえば、手の指にしびれと痛みが現れる病気で、妊娠・出産期や更年期の女性に多く見られますね。

慢性の痛みの治療には鍼灸が用いられますが、マサチューセッツ総合病院の研究では、手根管症候群でもプラセボより症状が改善されるという結果が出たそうです。

薬を服用することなく、また、手術で体に傷をつけることもなく、痛みを鎮めることができるというのは、薬を控えたい妊婦さんには朗報ですね。

痛みの測定はむずかしく、鍼治療がどのように効くのか正確なところはほとんどわかっていません。

でも手根管症候群は、反応が測定可能なので、鍼灸の有効性の測定に適していたそうです。

この研究では、手根管症候群の患者80人を3つのグループに分けて電気鍼治療をしたそうです。

2つのグループは異なるツボに電気鍼治療をし、3番目のグループには、ニセのツボに擬似的な電気鍼治療をしてプラセボ効果について調べています。

指からの信号をMRI画像で捉えて脳の再マッピングを確認した研究者の言葉を以下に引用します。

The study suggests that while sham and real acupuncture might both relieve pain temporarily, real acupuncture has the most potential for lasting change.

要点は以下のようになります。

◆この研究では、ニセ物と適切な鍼治療はどちらも一時的に痛みを和らげるが、適切な電気鍼治療は永続的な変化の可能性が最も高いことを示している。

適切なツボへの鍼灸治療は、単に痛みを緩和するだけではないということですね。

 
当サイトでは、スペインの研究では線維筋痛症の痛みが鍼灸で軽減したという記事を紹介しています。こちらもご参照ください。

 ⇒ 20分の鍼灸治療で慢性疼痛を軽減 ? – スペイン

明確な治療法がまだ解明されていない疾患に対して、鍼灸治療を試してみるというケースが増えてきていますね。

 
今回の記事の詳細についてはTIMEのサイトをご参照ください。

◆TIME – The Weird Way Acupuncture Helps Carpal Tunnel Syndrome
http://time.com/4690200/acupuncture-carpal-tunnel-syndrome/

 
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