2016.12.03 Washington Post(ワシントン・ポスト)
鍼灸は首や背中の痛みに有効なのかと研究論文を参照して解説する記事が、ワシントン・ポスト紙のサイトに掲載されています。
これまでの研究によって明らかにされたこととして、鍼灸治療の2つのメリットが紹介されています。
一つは、痛みを抑えて気分をよくするエンドルフィンが放出されること。
もう一つは、ツボを刺激しないニセモノの鍼灸治療であっても、痛みが少なくなって気分がよくなるというプラセボ効果があることです。
研究論文の内容について概要を述べている部分を以下に引用します。
要点は以下のようになります。
◆慢性疼痛で鍼灸治療を受けた人の多くがその有効性を報告している。
◆計17,922人の被験者を対象とした29の研究で、背頸部痛、変形性関節症、慢性頭痛、肩痛の人は、鍼治療を受けなかった人より痛みが治まっておだやかになる割合が有意に高かった。
背中や首に痛みがあるとき、訓練された鍼灸師が使い捨ての滅菌鍼など衛生的な鍼を使用する限り、安全で有効と結論づけています。
ただし、痛み以外の症状では、有効性があるという決定的な証拠はないとも述べています。
NIH(アメリカ国立衛生研究所)が鍼灸の有効性を認めている症状や疾患は多数ありますが、この記事が示すように慎重な見方もあるということですね。
当サイトでは、鍼灸の有効性が認められている他の疾患も紹介しています。こちらもご参照ください。
⇒ 鍼灸の効果
今回の記事の詳細については、ワシントン・ポストのサイトをご参照ください。
◆Washington Post – Do acupuncture, massage and chiropractic work for neck or back pain?
https://www.washingtonpost.com/national/health-science/do-acupuncture-massage-and-chiropractic-work-for-neck-or-back-pain/2016/12/02/700dc502-695a-11e6-ba32-5a4bf5aad4fa_story.html?utm_term=.e5741ad873bf