小児の不調と鍼治療 - アメリカ

「鍼治療:親が知っておくべきことの専門家」という記事が、アメリカのニューヨークの家族向けサイト「NEW YORK family」に掲載されています。(NewYork Family 2023.4.27)

ニューヨーク州の小児病院の博士は、鍼灸師でもあり、大阪発祥と言われている日本の小児鍼治療に注目したそうです。

この博士は北米で鍼灸指導をされていることで有名な日本人鍼灸師からもお灸を学んだそうです。

 
日本の小児鍼の歴史は1736年の文献に記述があり、主に大阪近辺の地域で発達したと言われています。

大正時代以降に小児鍼ブームがあって、大正初期から昭和初期にかけてが最も盛んだったということです。

小児の治療というのは、主に「かんのむし」といわれている、乳幼児期によくある夜驚症や夜泣き、引きつけ(けいれん)などの神経的な症状や、夜尿症、小児の疾病などに対して行われます。

通常、小児には皮膚への鍼を刺さずに皮膚を軽く摩るような接触刺激によって鍼治療を行います。

 
刺さない鍼のための「道具」は、いくつか種類があります。

一つは、「てい鍼(ていしん)」です。

これは、先が丸くなった棒状のもので、皮膚を押したり摩ったりします。

また、「ローラー鍼」と呼ばれているものは、先がギザギザした車上になっていて、皮膚の上を回転させて摩ります。

これらは、大人でも気持ち良いと感じる刺激ですし、子どもたちに好まれる方法です。

優しく摩るので、0歳の乳児も治療可能なんですね。

記事にも、小児病院の博士が治療した最年少の患者は生後5日だったとあります。

さらに、博士は、以下のように述べています。一部を引用させていただきます。

“Throughout his career, he has seen and helped treat newborns with colic, indigestion, and jaundice, a yellowing of the eyes and skin due to bilirubin.
However, one of the most regular demands at Stony Brook Hospital for acupuncture is in pediatric oncology, where it is used as a complementary therapy to reduce symptoms conceived through chemotherapy, radiotherapy and other taxing cancer treatments.“

要点は次の通りです。

・疝痛、消化不良、ビリルビンによって目や皮膚が黄色くなる黄疸を患う新生児を診察しその治療を手助けしてた

・最も定期的な需要の1つは小児腫瘍科で、化学療法、放射線療法や、その他の負担のかかるがん治療によって引き起こされる症状を軽減するための、補完療法として鍼治療が使用されている

がんの治療を行うことによって引き起こされる症状は、大人でも小児でも同じです。

小児鍼治療によって、痛みや吐き気、食欲不振、下痢、便秘、しびれ、倦怠感などを軽減する可能性があります。

 
小児鍼灸については当サイトでもいくつかご紹介してきました。それらもあわせてご参照ください。

 ⇒ 急増した子供のADHDに鍼灸で対応 - アメリカ

 ⇒ 夜尿症にお灸、子供のおねしょの改善に ? ジミー大西さんが語る

 ⇒ 鍼灸治療は子供の頭痛の強い味方 - アメリカ

お困りの場合は是非一度、試してみるといいですね。

今回の記事の詳細については、「New York Family」のサイトをご参照ください。

◆NewYorkFamily – Acupuncture: Experts on What Parents Should Know
https://www.newyorkfamily.com/acupuncture-experts-what-parents-should-know/

 
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