鍼灸に関する質問 鍼で美人・鍼灸学校・接骨院との違い -「東洋療法雑学事典」より

東洋療法学校協会の公式サイトの「東洋療法雑学事典」をご紹介させていただきます。
今回は次のテーマについてです。

Q:鍼で美人になれますか?
Q:鍼灸学校ではどんな勉強をしますか?
Q:鍼灸院と鍼灸接骨院の違いは何ですか?

鍼灸に関する素朴な疑問や質問についてご紹介します。

上記について順にみていきましょう。

Q:鍼で美人になれますか?

鍼灸治療で美人になれるのかという質問ですね。

確かに最近では「美容鍼灸」といって、美容を目的とした鍼灸治療が増えてきています。

ということは、何らかの形で鍼灸が美容に関係しているということですね。

実際、東洋医学・鍼灸治療では、血流循環を良くして体内のアンバランスを整えるという効果が期待できます。

体の中の水分や血液が滞ることは、体内の生理活動を妨げる原因になりうるといえます。

また、顔の皮膚など部分的なエリアにおいても、滞りがあればシミやシワの原因になったりするでしょう。

そういった意味では、鍼灸治療が美容の助けになると考えることができます。

しかしながら、「美人」になるかどうか、というと話は別かもしれませんね。

東洋療法雑学事典の回答としては、次のように書かれています。

A:美人の基準は人・国・時代によって違います。しかし、健康とはいつの世も同じではないでしょうか。シワを薄くしたり顔肌のハリツヤを良くするのに鍼灸はお手伝いできるでしょうが、鼻を高くしたり、瞳の色を変えることには残念ながら効果はないようです。

Q:鍼灸学校ではどんな勉強をしますか?

次に、鍼灸学校についてです。

鍼灸学校では、はりやきゅう、そしてツボなど、東洋医学についての知識が学べます。

東洋医学は古代中国で生まれ、日本には奈良時代前後に中国から渡ってきたといわれています。

歴史が長く、独特な学問といえるでしょう。

しかし、現代医学は西洋医学がベースとなっています。

日本においても現代医学というと西洋医学とほぼ同じ意味でしょう。

そして、鍼灸学校では、実際には東洋医学だけでなく、西洋医学の各種科目も数多く学べます。

3年間ほど学んだあとに国家試験を受験することになりますが、国家試験科目には基礎医学を始め病理学や臨床医学など、さまざまな西洋医学の科目が含まれています。

勉強が大変で挫折してしまう学生さんも中にはいるようです。

東洋療法雑学事典の回答としては、次のように書かれています。

A:鍼や灸の実技実習はもちろん、東洋的な授業として「東洋医学概論」「経絡(けいらく)経穴(けいけつ)概論」「東洋医学臨床論」。現代医学的な授業として人体の構造や機能を学ぶ、「解剖学」や「生理学」。それらを応用した「臨床医学総論」「臨床医学各論」「病理学概論」、「リハビリテーション医学」。また医学の歴史を学ぶ「医療概論」、はりきゅうの法律を学ぶ「関係法規」。健康の保持増進について学ぶ「衛生学・公衆衛生学」。鍼灸がなぜ効くのかを学ぶ「はりきゅう理論」。鍼灸学校のカリキュラムは以上のような科目で構成されています。これだけ多くのことを勉強しますので、鍼灸学校の学生は勉強する時間がたくさん必要です。国家資格を得るのは並大抵のことではないのです。入学を希望される方は、こころしておいてください。

Q:鍼灸院と鍼灸接骨院の違いは何ですか?

最後は、鍼灸院と鍼灸接骨院の違いについてです。

鍼灸院は「鍼(はり)」や「灸(きゅう)」を使った治療をするところですが、接骨院は骨折や脱臼などの治療をするところです。

そして「鍼灸接骨院」となると、鍼灸も接骨も両方扱うという治療院ということになります。

ですので、「接骨」を扱うかどうかという部分が違いになるでしょう。

東洋療法雑学事典の回答としては、次のように書かれています。

A:接骨院では、骨折、脱臼(だっきゅう)、捻挫(ねんざ)等の急性期の疾患を扱う事が多く、鍼灸院では、
比較的慢性期の疾患を扱う事が多いようです。そのため、鍼灸接骨院では、より幅広い病気の状態に対応する事が出来ます。鍼灸院では、より専門に特化していると言えるかもしれません。

 
東洋療法雑学事典では、一般の人が思われるような素朴な疑問に答えています。下記も是非ご参照ください。

 ⇒ 痩(や)せるツボはありますか?

 ⇒ 東洋医学は難しいイメージがあるのですが

 
その他さまざまなQ&Aは東洋療法学校協会のページで紹介されていますので是非ご覧ください。

公益社団法人 東洋療法学校協会は、下記を活動目的としている団体です。

あん摩マッサージ指圧、はり、きゅうに関する教育の調査研究及び教材等の開発、教員の養成・研修等を行うことによって、あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師の学校養成施設の教育の振興を図り、国民の保健衛生の向上に寄与することを目的としております。

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(「東洋療法雑学事典」のページをご確認ください)

 
鍼灸についての基本情報をまとめた「鍼灸ファクトブック」も当サイトにはございますので是非ご覧ください。

 ⇒ 鍼灸ファクトブック

 
biyou15a

 

2022年5月3日 コメントは受け付けていません。 鍼灸