2017.11.25 The register-herald(レジスター・ヘラルド)
アメリカのウェストバージニア州の退役軍人病院では痛み止めに鍼灸を用いている、という記事が地方紙のサイトで紹介されています。
アメリカでは、痛み止めとして処方される薬のせいで薬物中毒になる人が多いことが社会問題になってきました。
そのため、医療の一環として鍼灸で痛みを止めることが複数の州で認められ、積極的に推進されるようになりました。
クリニックと鍼灸院が痛みの治療で協力し合える環境になってきたというわけですね。
ただ、規模の大きな病院で本格的に鍼灸を取り入れるとなると、それなりに大変なようです。
退役軍人病院で鍼灸による痛み止めの治療をするための準備について述べている部分を引用します。
要点は以下のようになります。
◆ベックリーの病院では、鍼灸師が365日24時間態勢で待機しなければならない。
◆また、複数の鍼灸師が痛みを止めるための治療を行う権限を与えられなければならないことになる。
頭の揺れや指のしびれなどの症状がある患者には、治療に20本から40本もの鍼を使用することも珍しくないそうです。
退役軍人病院では一人の鍼灸師が外来を担当していたそうですが、それではきっと大忙しですよね。
それで、その人のお休みに備えて別の鍼灸師のポストが作られたそうです。
大きな病院のシステムの中に鍼灸を導入しようとするとなかなか大変なんですね。
当サイトでは、大統領委員会の指令により2018年から鍼灸の導入が決まったというニュースを紹介しています。こちらもご参照ください。
アメリカにおける薬物中毒は、日本ではあまり身近な問題ではないように思えますが、痛み止めの改善に鍼灸治療ということですから、今後は重要なテーマになってくるかもしれませんね。
今回の記事の詳細は「レジスター・ヘラルド」のサイトをご参照ください。
◆The register-herald – VA should be commended for expanding use of acupuncture
http://www.register-herald.com/opinion/letters_to_the_editor/va-should-be-commended-for-expanding-use-of-acupuncture/article_a358cd5d-7de8-5a04-ab0d-745c91eeb2f3.html