オハイオ州では鍼灸の保険治療が拡大 - アメリカ

2018.01.04 cleveland(クリーブランド)
アメリカのオハイオ州では2018年1月からメディケイドに加入している人は保険扱いで鍼灸治療が受けられるという記事が、コミュニティサイトに掲載されています。

オハイオ州はもともと、メディケイドという公的保険制度で鍼灸治療がカバーされてきた6つの州のひとつです。

鍼灸を認める「先進的な」州とも言えますが、2017年までは保険扱いになるのは医師による鍼灸治療だけだったんですね。

そういう医師が何人いたかというと、昨年11月までは23人でした。

それが2018年からは、認定された鍼灸師の治療なら保険診療と認められることになったんですね。

 
メトロヘルスメディカルセンターの救急部に勤務する小児科医のマヤ・ミスレンスキー博士の言葉を以下に引用します。

Dr. Maya Myslenski, a pediatrician who practices in the emergency department at MetroHealth Medical Center, has been offering acupuncture to her patients for a variety of ailments for more than two years. It helps patients with both acute and chronic pain, anxiety, and some stomach ailments, she said.

要点は以下のようになります。

◆マヤ・ミスレンスキー博士は、2年以上にわたって医師としてさまざまな鍼灸治療を手がけてきた。

◆鍼灸は、急性痛、慢性痛、不安、胃の不調などさまざまな症状を抱える患者を助けると彼女は言う。

これまでは、医師が鍼灸治療の継続を勧めても、メディケイドの患者の多くは自費で鍼灸院に通う余裕がないことが問題だったそうです。

低所得者向けの公的医療保険制度であるメディケイドで鍼灸がカバーされることになったおかげで、オハイオ州では10万8000人の患者が鍼灸治療を受けられることになります。

医師が処方した薬で薬物中毒患者が激増し、鍼灸治療の導入が進むアメリカでは、オハイオ以外の州でも政策の変更に向けた動きが活発になっているようですね。

 
当サイトでは、アメリカの薬物依存症対策に鍼灸を導入と報じたニュースを紹介しています。こちらもご参照ください。

 ⇒ 薬物中毒が広がるアメリカの現状と対策

鍼灸治療の効果は、世界各国でじわじわと認識され、国民の健康を守る医療として浸透してきているようですね。

 
今回の記事の詳細は「クリーブランド」のサイトをご参照ください。

◆cleveland – New Medicaid rule will further open acupuncture services to 108,000 Ohio patients with low back pain, migraines
http://www.cleveland.com/healthfit/index.ssf/2017/12/new_medicaid_rule_will_further.html

 
doctor7a