日本の「災害鍼灸マッサージプロジェクト」についての記事が、アメリカの鍼灸雑誌のサイトに掲載されています。(MASSAGE Magazine マッサージマガジン)
被災地のボランティア活動「災害鍼灸マッサージプロジェクト」が動き始めたのは、2011年の東日本大震災からでした。
当時、業界としては最大規模の支援活動を展開し、その後も、2015年の関東東北豪雨、2016年の熊本地震、2018年の平成30年7月豪雨の被災地にて鍼灸マッサージによる支援活動を行ってきました。
そうした支援を行いながら、次の災害に備えるために、避難所の人たちが直面する身体的な問題を理解するため、鍼灸師やマッサージ師らがさまざまな訴えを聞いて記録していったそうです。
例えば、常総市の豪雨被害では、鍼灸師が被災者の腫れや痛みを0から5までの数値にして、治療の前と後に顔の略図に記入していきました。
そうした活動の記録を集めて三輪正敬氏、高山真氏、金子聡一郎氏がまとめた論文が、日本プライマリ・ケア連合学会の英文誌のサイトに公開されました。
その研究からわかったのは、被災地の避難所では、支援者も含めてほとんどが肩、背中、膝などに複数の痛みを訴えていたということです。
被災地における鍼灸やマッサージがどういうものであるかについて述べている部分を以下に引用します。
要点は以下のようになります。
◆新しい研究では、災害の余波の中でマッサージ療法や鍼灸治療を受けることは、身体的な痛みが大幅に減少することを示した。
単に鍼灸やマッサージのボランティアをしたというだけでなく、それが被災地では大変有益だと示す論文として発表されたことにより、海外からも注目されたわけですね。
当サイトでは、今年の豪雨災害支援ボランティアの記事を紹介しました。こちらもご参照ください。
⇒ 平成30年7月豪雨 災害支援鍼灸マッサージ師ボランティアについて
「災害鍼灸マッサージプロジェクト」のサイトでは、各地で展開された活動の詳細を紹介しています。こちらもご参照ください。
災害時の鍼灸師そしてマッサージ師のボランティア活動が、客観的に評価されたというのは興味深いですね。
今回の記事の詳細は、「マッサージマガジン」のサイトをご参照ください。
◆MASSAGE Magazine – RESEARCH: MASSAGE & ACUPUNCTURE AID DISASTER EVACUEES, SUPPORT STAFF
https://www.massagemag.com/massage-for-pain-relief-disasters-90104/