2017.08.17 ABS -CBN
フィリピンでは、鍼灸の専門家が鍼と煎じ薬で薬物中毒に対処しているとメディアグループのサイトで紹介しています。
中毒といえば、麻薬中毒が知られていますが、たばこのニコチン中毒というのもあるんですね。
フィリピンでは、民間の鍼灸院で週に10回耳に鍼を打った患者が、ニコチン中毒を乗り越える兆候を示しているそうです。
精神科医で鍼灸師のチョ・チオン・タン博士は、耳に何か所か鍼を打つと、中毒している人の渇望を減らし、欲求を軽減する効果があると言います。
シンガポールの中国医学の大学で教鞭をとるアイリス・テオ博士によれば、耳への鍼は、耳神経付近から脳に信号を送り、思考と衝動を変えるそうです。
また、中毒の治療では、薬を追加するのではなく、煎じ薬を飲んで化学物質を洗い出し解毒するのだそうです。
フィリピンで解毒に用いられている煎じ薬について述べている部分を以下に引用します。
“You have to boil it and drink it once or twice a day for at least two months,” Teo said.
要点は以下のようになります。
◆モリンガ、ニンニク、ターメリック、シナモン、レモングラスは、フィリピンで一般的に天然の解毒剤として用いられる。
◆煎じ薬は、少なくとも2か月間、毎日1~2回飲み続ける必要があるとテオ博士は述べた。
鍼と煎じ薬で中毒を治療できれば、政府の財源を節約できますが、フィリピンの薬物リハビリ施設ではまだ実際には使用されていません。
ユビアル保健長官は、その有効性の研究をしながら試験導入を始めたことを明らかにしたそうです。
当サイトでは以前、中毒患者の治療に鍼を用いるカナダの例を紹介しました。こちらもご参照ください。
痛みを和らげると言われる鍼灸治療ですが、中毒の症状に対しても可能性があるということですね。
人間の内部環境や、崩れてしまったバランスを整えてくれるのかもしれません。
海外ではますます鍼灸治療の需要が高まりそうですね。
今回の記事の詳細についてはABS -CBNのサイトをご参照ください。
◆ABS -CBN – Can acupuncture, herbs cure addiction?
http://news.abs-cbn.com/focus/08/17/17/can-acupuncture-herbs-cure-addiction