「 鍼灸(しんきゅう)ニュースレター No. 7 」をリリース - 産婦人科疾患と鍼灸治療・健康保険と鍼灸治療

鍼灸Newsletter しんきゅうニュースレター  No.7 2010年3月発行

Topic
1.「産婦人科疾患」と鍼灸治療
 国立大学法人筑波技術大学 保健科学部 教授/鍼灸師 形井秀一

2. 鍼灸治療でも健康保険を使えること、ご存知ですか?
 監修:(社)日本鍼灸師会 常任理事・保険局長/
 鍼灸医療推進研究会普及啓発作業部会委員 大口俊徳

Salon
統合医療による最適治療カラダ元気に!
東洋医学と西洋医学の特徴を効果的にいかした診療施設

News&Information
1. 厚労省が、漢方・鍼灸に関する調査研究を開始
2. 20ヵ国の鍼灸師が集まり討論第 15回国際東洋医学会学術大会開催
3.「はりきゅう実技評価試験」がスタート

 
TOPIC

1.「産婦人科疾患」と鍼灸治療

(1)はじめに

 東洋医学(漢方、鍼灸、あん摩など)が中国から日本に伝わったのは 6世紀。日本昀古の医書である『医心方』(984年・丹波康頼編纂)にも産科領域の詳しい記述がある通り、日本では古くから産婦人科領域の東洋医学が存在していました。

 戦後においては、婦人科領域(月経不順や月経困難症、不妊、更年期障害など)と産科領域(つわり、逆子、妊娠腰痛、むくみ、陣痛促進など)の各症状に対しても鍼灸治療が行われてきましたが、鍼灸治療を受ける患者の 60~80%が、肩こり、五十肩、腰痛、膝痛などの運動器系疾患であり、産婦人科領域の疾患に対する鍼灸治療効果が忘れられつつあるようにも感じます。

 しかしながら近年では、産婦人科領域における鍼灸治療の基礎的な研究も増えています。産婦人科領域の疾患に鍼灸が有効である理由として、鍼灸刺激が女性ホルモンの分泌に影響を与えたり、自律神経を介した効果を発現していることが少しずつ明らかにされつつありますが、明確な結論はこれからの研究に委ねられます。

 今回は、産婦人科領域の東洋医学的な考え方と鍼灸治療の研究成果から、産婦人科疾患への鍼灸治療についてご紹介します。

(2) 7歳ごとに身体が変化!?東洋医学からみた女性の身体

 中国最古の医書とされる『黄帝内経素問』上古天真論篇第一に、人間の肉体の変化についての記述があり、女性は 7歳ごとに身体が変化すると考えられています。

7歳・・腎気 ※1が盛んになり、歯が生え替わり、髪が長くなる。
14歳・・天癸 ※2が生成されると、任脈 ※3が通じて太衝脈 ※4が盛んになり、
    月経が始まる。子どもをつくる体になる。
21歳・・腎気が安定して全身に行き渡り、歯が生えそろい、
    身体の成長は頂点に達する。
28歳・・筋骨は充実し、毛髪は昀も豊かで長く、身体も成熟した時期を迎える。
35歳・・陽明経脈 ※5の機能がやや衰弱し、顔のやつれ、脱毛などが始まる。
42歳・・三陽経脈 ※6の機能が衰え始め、特に身体上部のやつれ、
    白髪が出はじめる。
49歳・・腎気が衰えて天癸がつき、閉経。子どもをつくることができなくなる。

 このように、東洋医学においては人間の成長・発育を腎気の盛衰の過程と捉えており、女性に関しては、月経や閉経などの産婦人科の諸現象は、腎の機能の変化の結果とされています。また腎気の力が十分でない「腎虚(じんきょ)」の状態が、様々な疾患の発症に関わるとしています。

※1 じんき:人間が生まれながらに持っている成長する力や生殖能力、
      生命力のこと。
※2 てんき:性腺刺激ホルモン、性ホルモンのようなもの。
※3 にんみゃく:奇経八脈の一つ。身体の前面の中心を通っている。
※4 たいしょうみゃく:腎経脈と奇経八脈の一つの衝脈の両方を指す。
      主に下肢内側から体幹を通る脈。
※5 ようめいけいみゃく:手の人差し指から上肢外側、頚部、
      鼻にいたる手の大腸経脈と、顔面、前頚部、胸腹部、
      下肢前外側面を通り、足の第2指にいたる足の胃経脈
      の両方をいう。
※6 さんようけいみゃく:手の三陽経脈(大腸経脈、三焦経脈、小腸経脈)と足の三陽経脈(胃経脈、胆経脈、膀胱経脈)のすべてを意味する。すべての経脈が顔面部にいっており、三陽経脈の機能の衰えは、顔面全体の衰えや身体の陽(主に背側)の部分が衰えてくることを意味する。

(3) 症状別にみる、鍼灸治療

 産婦人科における各疾患の東洋医学的考え方と、鍼灸治療の研究成果の例を取り上げ、簡単に説明しましょう。

①不妊症
 不妊は「腎虚」「肝鬱」「痰湿」「瘀血」(じんきょ かんうつ たんしつ おけつ)が原因だと考えられています。

「腎虚」は先ほど触れた「腎気」が十分でない状態、「肝鬱」はイライラやストレスがたまっている状態、「痰湿」は肥満体質で脂肪や水分が子宮をはじめ身体に滞り、任脈や衝脈の気血の巡りが低下した状態、「瘀血」は血の流れが滞っている状態です。

 1975~97年の 23年間に、不妊症に対する鍼灸治療が 164例報告され、そのうち妊娠したのは 77例(46.9%)でした。妊娠率だけで見ると非常に高い、というわけではありませんが、これまで婦人科などに通院しても効果がなかった方々ですので、鍼灸治療を試みる意義はあると考えられます。

②冷え症
 冷え症は、瘀血のために手足に熱が伝わりにくくなった状態が原因だと考えられています。また、「寒湿」(寒気や湿気)など、気候や生活環境などの外部要因が影響することがあり、これらは身体の下部から身体の中に進入するため、冷え症の人は下肢を冷やさないように心がけることが大事です。

 現代では冷え症は、自律神経機能の失調や心因がその病態の本体と考えられています。近年の研究には、足底中央と下腿後側中央の温度を 57例で比較した、松本勅(明治国際医療大学教授)らによるサーモグラフィ検査の報告があります。全体の 27例の冷え症者中、23例(85.2%)の足低温は 1℃以上低温でしたが、鍼治療を行ったところ 10例(43.5%)で改善が見られたと報告しています。

 冷え症は、産婦人科領域の多くの疾患を治りづらくする要因の一つとも言われていますが、鍼灸治療により改善が見られますので、試みられるとよい症候の一つと言えるでしょう。

③逆子
 東洋医学では逆子(骨盤位)のことを「胎位不正」といい、瘀血や、冷え症、ストレス、疲労、暴飲暴食などが原因と考えられています。

 1950年に石野信安(産婦人科医)が初めて報告して以降、50年間の逆子の鍼灸治療に関する報告をまとめると、妊娠 27週から 33週までに初診で受診した場合は、70~90%が正常に戻ったという結果がでています。2002年にはイタリア人のカルディニ(産婦人科医)が「灸をした群はしない群に比べ、有意に正常に戻る率が高い」と報告しています。

 逆子は帝王切開する場合が増えてきていますが、32~33週までに鍼灸治療を開始すると高い率で改善されることを知って頂きたいと思います。

④妊娠中の腰痛
 妊婦の 2人に 1人の割合で、腰痛が見られるという報告があります。月経時や産後の腰痛と同じように、妊娠中の腰痛の原因も腎虚、寒湿、あるいは瘀血だと東洋医学では考えられています。一般的な腰痛に鍼灸治療が有効であることはよく知られていることですが、妊娠による腰痛にも有効であることはあまり知られていません。

 私たちが、腰痛を訴えた妊婦 55例(平均年齢 30.3±3.9歳)に対して鍼灸治療を行ったところ、「著効」「有効」「やや有効」を合わせて 49例(89.0%)とよい結果を得ることができました。

(4) おわりに

 東洋医学の歴史を振り返ると、運動器系疾患以上に内科系疾患が治療対象であり、中でも産婦人科領域の多くの疾患が治療対象とされてきました。

 現代では産婦人科領域での鍼灸治療は一般的にあまり知られていませんが、鍼灸治療効果のメカニズムを検討する上での研究も進んでおり、今後が注目されます。また、あらゆる面でナチュラル志向が好まれる傾向の中で、特に女性の身体が本来持っている力を引き出す大事な分野として鍼灸治療がクローズアップされるものと思います。

≪参考≫ 『ライフサイクルに応じた女性のヘルスケアレディース鍼灸』 編著:矢野忠/医歯薬出版2006年、『イラストと写真で学ぶ逆子の鍼灸治療』 編著:形井秀一/医歯薬出版2009年、『産婦人科領域の鍼灸治療』著者:形井秀一/桜雲会出版部 2010年

(国立大学法人筑波技術大学保健科学部教授/鍼灸師形井秀一)

2.鍼灸治療でも健康保険を使えること、ご存知ですか?

 「鍼灸治療を受けたいけれど健康保険が使えないから高い」という理由で、治療を諦めている方が非常に多いことに驚きます。実は症状によって健康保険を使って鍼灸治療が受けられる場合があるのです。(健康保険法「療養費」第 87条に基づく)

 では鍼灸治療で健康保険を使うにはどうすればいいのでしょうか。Q&A形式でご紹介しましょう。

Q1.どんな症状にも健康保険は適用されますか?
A1.健康保険が適用されるのは下記の6つの疾患です。
◎神経痛・・・坐骨神経痛など
◎リウマチ・・・急性、慢性で各関節が腫れて痛むもの
◎腰痛症・・・慢性の腰痛、ギックリ腰など
◎五十肩・・・肩の関節が痛く腕が上がらないもの
◎頚腕症候群・・・首から肩、腕にかけてしびれて痛むもの
◎頸椎捻挫後遺症・・・首の外傷、むちうち症など

 その他、医師による適当な治療手段のない慢性的な疼痛を主な症状とする疾患についても、保険者(市町村の国保、都道府県の後期高齢者医療広域連合、協会けんぽの都道府県支部、各健保組合、各共済組合等)の判断で適用されますので、その他の疾病の場合、かかる前に保険者に確認するとよいでしょう。

Q2.鍼灸治療を健康保険で受けるためにはどのような手続きが必要ですか?
A2.医師の同意書と保険証があれば健康保険は適用できます。保険の扱いがある鍼灸院で同意書(右参照)を受け取り、 かかりつけの医師に記入を依頼します。鍼灸院によっては 保険を扱わないところもありますのでご注意ください。

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Q3.かかりつけの医師がいない場合はどうすればいいですか?
A3.自身の症状により、病・医院などで診断が必要となります。そこで保険に適用する 6疾患に該当すれば、医師に同意書の記入をお願いしてみましょう。

Q4.保険が適用される期間や回数の限度はありますか?また更新手続きは必要ですか?
A4.健康保険を利用した初めての治療から 3ヶ月毎に医師による同意の確認が必要です。この場合、「同意書」ではなく医師からの同意確認を得た日を鍼灸師に伝えてください。その後も 3ヶ月毎に同じ方法で延長することができます。患者に代わり鍼灸師が医師に再同意の確認を取ることもできます。 治療回数については、鍼灸師の判断で必要回数の治療を受けることができます。

Q5. 指定された 6疾患以外の症状で保険が適用される可能性はありますか?
A5.現在、膝関節症や変形性膝関節症が保険適用になるよう、国に働きかけています。既に適用を認めている保険者もありますので、ご自身が加入している保険者に確認することをおすすめします。

Q6.鍼灸治療に健康保険を適用するにあたって注意する点はありますか?
A6.◎健康保険で鍼灸治療を受けている期間中、同じ疾患の治療を病院で受けることはできません。
◎療養費は施術ごとにまずは全額料金を払います。保険料を受け取るためには、療養費支給申請書に同意書(初回のみ)を添付して保険者に請求します。翌月からは月ごとに療養費支給申請書のみ提出し、自分で保険者に請求する必要があります。申請後数ヵ月を経て保険者より指定口座に支給された金額が振り込まれます。 (社)日本鍼灸師会、(社)全日本鍼灸マッサージ師会の会員の治療院では、そのような手続きを患者の代わり行う代理受領での取り扱いを行っています。事前に治療院に連絡をして確認しましょう。

監修:(社)日本鍼灸師会常任理事・保険局長/鍼灸医療推進研究会普及啓発作業部会委員大口俊徳

 
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統合医療による最適治療でカラダ元気に! 東洋医学と西洋医学の特徴を効果的にいかした診療施設

 近年、西洋医学に鍼灸や漢方、自然療法などを取り入れた「統合医療」が注目されています。厚生労働省でも統合医療推進に向けたプロジェクトチームを設置し、統合医療の今後の取り組み方などの検討や、効果・安全性の本格的分析を始めました。

 今回は、東洋医学と西洋医学の治療を効果的に統合した日本で初めての国立の診療施設である、「国立大学法人筑波技術大学保健科学部附属 東西医学統合医療センター」をご紹介します。

鍼灸・漢方・西洋医学の三本柱による最適治療を実践
 東西医学統合医療センター(以下、センター)は、東洋医学の鍼灸・漢方と西洋医学を統合して行う施設として、1992年に設立されました。

 こちらでは、西洋医学の専門医が診療を行う“医師診療部門”と、鍼灸治療を行う“鍼灸施術部門”を設置しています。来院する患者の症状は様々ですが、その症状に関わらずまず、初めに医師診療部門で診察を受けることになります。

 鍼灸・漢方・西洋医学の三本柱による昀適治療を行っていますが、現状で約 6割の方に鍼灸治療が用いられています。

 「現在どのような症状があるか、これまでどのような薬を服用していたか、またどのような経過をたどってきたかなど、診察時に患者さんから細かく話を聞きます。その中から症状の原因を推測し、東洋医学と西洋医学の両方から治療方法を組み立て、必要に応じて医療機器を使った検査、漢方処方、鍼灸治療
を行います。密に測定できる、骨密度測定機(上)とそ

 当センターには、CT、MRIの他、全身の骨密度を精密にのデータ(下)測定することが出来る骨密度測定機、恒温恒湿の室内でサーモグラフィ検査ができる設備など、高度な医療機器を備え多様な検査に対応しています。

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東洋・西洋の特徴をいかした治療
 「西洋医学では病名が分かれば高い治療効果を発揮しますが、検査をしても異常がない、異常があってもその症状に対する治療方法がないとなると、治療に限界があります。

 一方、東洋医学では病名ではなく患者さんの症状や体質に応国内でも数少ない、恒温恒湿の室内で血流じた治療を行います。漢方薬は、人間の主観的な症候である、疲労、感情、冷え、のぼせ、痛みなどに対する処方であるため、症状に加え患者の疲労、精神状態、などに適合する漢方を処方することができます。

 当センターでは、この東洋・西洋の特徴をもっとも効果的に統合して治療を行っているのです。センターを訪れる患者さんは、初めから腰痛などの具体的な症状の治療を求める人、今までいくつもの病院に通って治療を行ったけれど効果が出なかった、紹介など様々ですが、センターでの治療効果にメリットを感じているようです。」(青柳先生)

整った環境での私たちの役割
 筑波技術大学は視覚障害者と聴覚障害者を対象とした国立大学です。その附属施設であるセンターは、保健学科鍼灸学専攻の学生を対象にした卒前臨床教育や、免許を取得した鍼灸師の卒後臨床研修の場としての役割も持っています。また海外からの研修生も毎年数多く訪れます。

 学生の卒前臨床教育では教員の臨床に参加しながら鍼灸臨床の実際を総合的に学び、卒後臨床研修では教員と研修生が鍼灸診療グループを構成し、ほぼ独力で施術にいたるまでの臨床研修を行います。学生・研修生にとって高度な医療機器が揃い、すぐそばに医師がいるということは、学ぶのに適した環境でしょう。

 「学生には技術だけでなく科学的な視点でものを考え、技術や経験などを構築して独自の治療方法を見いだせるセンスを持ってほしいですね。またそのような鍼灸師を育てることが私たちの役割であると考えています。」(青柳先生)

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国立大学法人筑波技術大学保健科学部附属東西医学統合医療センター
住所: 〒305‐8521 茨城県つくば市春日4-12-7電話:029-858-9590休日: 土・日・祝日・年末年始(12/29~1/3) 診療時間:[初診受付]午前8時30分~11時
午後1時~3時 [再診受付]午前8時30分~11時30分午後1時~3時30分URL: http://www.k.tsukuba-tech.ac.jp/cl/

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NEWS&INFORMATION

1.厚労省が、漢方・鍼灸に関する調査研究を開始

 厚生労働省が、厚生労働科学特別研究事業の一つとして「漢方・鍼灸を活用した日本型医療創生のため調査研究」を開始しました。この調査研究は、日本の伝統医療である漢方や鍼灸治療を活用した「新しい日本型の医療」を作りだすための調査・検討を目標としています。具体的には、エビデンスの確立、専門的な医療従事者の養成、生薬資源の安定的確保、国際的な課題への対応、調査・研究機関の設置など、多方面から調査・検討を進めていきます。

 多くの先進国でも伝統医学が見直される傾向にあります。西洋医学を医療の柱としつつも、伝統医学との「統合医療」を通じた、国民の福利厚生向上の一環なのです。日本の伝統医学である漢方や鍼灸治療の特性を活かし、現代の医療現場で積極的に利用することができれば、西洋医学だけでは改善しづらい症状や、患者のQOL向上にも成果が出るものと考えられています。

「漢方・鍼灸を活用した日本型医療創生のため調査研究」のホームページはこちら http://kampo.tr-networks.org/sr2009/

2.世界 20ヵ国の鍼灸師が集まり討論 第 15回 国際東洋医学会学術大会開催

 国際東洋医学会学術大会(会頭中田敬吾氏森ノ宮医療大学教授)が 2010年 2月 26~28日に千葉幕張メッセで開催されました。大会テーマは「 Harmony of Oriental Medicine and ModernMedicine」。世界 20カ国から 600名あまりの医師、鍼灸師、薬剤師などが集まり、熱い討論が交わされました。

 鍼灸部門についてはクリニカルプログラムとして頭痛をテーマに日本、韓国、台湾、イギリスの臨床家が研究発表を行いました。鍼灸医学は中国で発祥したものですが、それぞれの国で独自に発達しており、国の特徴が現れた発表でした。

 日本、アメリカ合衆国、ブラジル、ヨーロッパ、ロシア、韓国、台湾、中国などの鍼灸医学を中心とした伝統医学が紹介され、日本からは小児鍼、打鍼法、経絡治療などが紹介され日本の繊細な技術に関心が集まりました。

 今回特徴的であったのは日本と韓国が緊密に協力しながら研究を進めていこうという姿勢が強く見られたことです。多くの会場で日本、韓国共同セッションが見られ、今後、東アジアにおける鍼灸医学の発展に大きな力になるのではと感じられました。

[森ノ宮医療学園専門学校 校長/鍼灸医療推進研究会作業部会委員 安雲和四郎]

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3.「はりきゅう実技評価試験」がスタート

 社団法人東洋療法学校協会(加盟校 46校)は、平成 21年度より、第三者が学生の技能を評価する「はりきゅう実技評価試験」を開始しました。

 現在行われているはり師きゅう師国家試験では、知識を評価する学科試験のみが実施されており、技能レベルの評価については各養成施設に委ねられてきました。同試験は、卒前教育で身につけておくべき昀低限の鍼灸施術の技能について、5年以上の教育経験を有する教員が審査講習会を受講したうえで試験官として各校に派遣され、共通の評価基準と方法に基づいて学生の評価を行うものです。不合格者が出た場合には再試験などの措置がとられることになります。

 第三者が評価することで、会員校の教育の質が高まるとともに学生の技能を一定レベルに高め、更に評価自体の標準化が図られることなどが期待されます。

 同協会の谷口和久会長は、「今年度はまず 13校が実施したが、今後は全ての会員校が実施することで、全体の技能レベルがこれまで以上に向上し、国民医療に貢献できる医療人の育成を更に推進できるものと期待している」と述べています。

[鍼灸医療推進研究会普及啓発作業部会長 杉山誠一]

 
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