アメリカで代替療法が普及したわけ – アメリカ

2016.10.29 The Highland Sun(ザ・ハイランド・サン)
近年、西洋では代替医療が普及しているという記事が、アメリカ・オハイオ州の地方紙のサイトに掲載されています。

代替医療というのは、近代医学以外のすべての療法の総称なんですね。

薬の副作用を心配する人は、鍼灸、ホメオパシー、オステオパシー、ヨガ、リフレクソロジーなどで、西洋医学による治療を補完するだけでなく、それらの療法に乗り換えることもあるそうです。

そもそも、鍼灸治療が西洋で知られるようになったのは、東洋と西洋の人の行き来が頻繁になった1970年代のことだそうです。

鍼灸史の重要な出来事は、1971年米中関係の歴史的な改善のときにありました。

当時、ヘンリー・キッシンジャー大統領補佐官官が中国を訪問した際、はじめて鍼治療を知ったようです。

 
キッシンジャーが目にした鍼治療がアメリカで広まるきっかけになったという記述を以下に引用します。

Surgeons used acupuncture to deaden the pain of the operation, which greatly impressed Kissinger.
Although at first doctors in the West were often sceptical of the medical value of acupuncture, in the last few years it has become more established as an alternative to Western medical treatments, since clinical tests have shown that acupuncture is effective for a number of conditions.

要点は以下のようになります。

◆中国の外科医は手術の痛みを鎮めるために鍼治療を施した。これがキッシンジャーに強い印象を与えた

◆アメリカでは最初、西洋医学の医師が鍼灸治療の医学的価値に疑念を抱いたが、近年、わずか数年の間に西洋医学に取って代わるほどの確固たるものになった

 
キッシンジャーのエピソードのほか、記者自身の鍼の経験やプロスポーツ選手のエピソードも紹介しています。

鍼灸になじみのない人も、こういうエピソードを読めば興味を持つきっかけになるかもしれませんね。

 
当サイトでは、代替医療の人気が高まるアメリカで鍼灸治療を行う医師を紹介しました。

 ⇒ 薬の代わりに鍼灸治療で疼痛管理

アメリカと日本とでは医療の環境が違いますが、日本においても今後は鍼灸治療を始めとする代替医療が、ますます注目されていくかもしれませんね。

 
今回の記事の詳細については、ザ・ハイランド・サンのサイトをご参照ください。

◆The Highland Sun – Truth of Acupuncture is a New Hope for People Seeking Treatments
http://www.thehighlandsun.com/truth-of-acupuncture-is-a-new-hope-for-people-seeking-treatments-news-3069

 
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