統合医療実現に尽力した政治家が2016年の人物賞に – アメリカ

2016.10.28 iBerkshires(アイバークシャー)
アメリカの鍼灸学会(マサチューセッツ州)は、州議会議員ウィリアム・スミティ・ピニャテリ氏(D-レノックス)を「2016年の人物」賞に選出したとアイバークシャーのサイトで紹介しています。

ピニャテリ氏は、多くの人が鍼灸治療とその効能を理解できるよう、州議会で説明会を開催しています。

彼の主張は、疼痛、外傷後ストレス障害(PTSD)、薬物乱用、悪心に対しては、鍼灸治療を保険で受けられるようにする必要があるというものです。

痛みの治療に鍼灸を用いれば、麻薬の使用を減らすことが可能であり、問題になっている薬物乱用を減らすことにつながります。

彼は、痛みの治療に代替療法を提供する法案を提出して何年も闘ってきたそうです。

ピニャテリ氏は、地道な努力を長年続けてきたわけですね。

 
麻薬の乱用が社会問題になっているアメリカを何とかしたいと考える彼の言葉を以下に引用します。

“As the opiate epidemic continues to worsen, we cannot wait for health insurance companies to catch up with the scientific literature when we could be utilizing an effective tool to decrease the circulation of prescription opiates and improve substance abuse treatments in our communities,” Pignatelli said.

要点は以下のようになります。

◆麻薬の乱用が広まる中で、医療として鍼灸治療を導入し麻薬系薬剤の流通量を減らしていく必要がある

◆鍼灸治療の効果を立証した科学文献に医療保険会社が追いついてくるのを待っていることはできない

 
当サイトでも、アメリカで鍼灸治療が医療に取り入れられたというニュースを紹介してきました。こちらもご参照ください。

 ⇒ 薬の代わりに鍼灸治療で疼痛管理

 ⇒ フィラデルフィア小児病院が鍼灸治療を採用

 
マサチューセッツ州の鍼灸師は、医療者の登録と認可を受け、がん専門病院をはじめとする医療施設で重要な役割を果たしています。

質の高い統合医療が実現してきた陰には、ピニャテリ議員のような政治家の不屈の闘いがあったんですね。

日本においても統合医療がますます注目されてきています。

鍼灸治療がもっと世に広まっていくといいですね。

 
今回の記事の詳細については、アイバークシャーのサイトをご参照ください。

◆iBerkshires – Acupuncture Society Honors Rep. Pignatelli
http://www.iberkshires.com/story/53263/Acupuncture-Society-Honors-Rep.-Pignatelli.html

 
shoujou1a